【SERVAMP】一帯誰が←シリーズ・アンコール【アンソロジー】 (ページ24)

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吸血鬼だらけのファミレスバイト!?その３ページ24

バイト開始から、一時間。店内もそれなりに人で込み始めてきた。

そして一方、私はというと。

「やべぇ…あのパフェ食いてぇ……」←

「お前な…。店員が、客の頼んだ物見て言ってんじゃねーよ……」

すっかり休憩気分なのであった。どやぁ。
仕方がねーじゃん、美味そうなんだから!

「いーんだよ、仕事として一応床モップで拭いてるし」←

「それ雑用だろ……」

「いやー、それにしてもモップって良い高さだよな。体支えてくれるしさ」←

「それな」←

「アンタら…働く気あるんスか!?」

「「あるわけねぇよ」」←

「まさかのコンビネーションッスか!!?」

モップを支える反対の手で、スッパァンとクロとハイタッチ。ナイス。

「…もうツッコまないッスよ……」

何だかチャラ男から、冷ややかな視線で見られているような気もするけど、爽やかにスルーする私、カッコイイ。←

…ま、あと一時間頑張ればバイトも終わるし。

「分かった分かった。仕事しますよーっと」

「メンドくせー……」

「ほら、クロ、あとちょっとだからさ。がんばろーぜ」

「この世話好き…」

褒め言葉をどうも。

「……本当、変な奴」

「ん?何か言ったか、ロウレス」

「ッ…な、何でもねーッスよ!」

あらら。機嫌損ねて、ロウレスちゃんがどっか行っちゃいましたよー。

「兄弟で似てること、似てること」

「あ…?何だよ……?」

「べっつにー?」

クロの顔見てそう言ったら、何だか眉根を寄せられてしまった。
私は返事としてそう返しつつも、ニッと笑って見せる。

「…早く働け」

ヒョイっと私の手の中にあったモップが、一瞬きのうちにクロの手の中へと収まった。

…今クロの顔がほんのり赤かったような?

……気のせい、かな。

カランカラン、とすっかり聞きなれてしまった、店の扉が開いたという意味を示すベルの音がする。

「い、いらっしゃいませー!」

言いなれない言葉を叫びながら、私は店の玄関へと向かった。

そして、手本通りの言葉を客へと掛けようと、私は口を開く。

「何名様で…」

「あぁ、一人……」

最近聞いていなかった声だった。

「さ、桜哉ぁぁあああ!!?」

「え……!?A!!?」

ここで、感動の再会とか…こんなの本当に誰が予測したよ!!?