【SERVAMP】一帯誰が←シリーズ・アンコール【アンソロジー】 (ページ22)

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吸血鬼だらけのファミレスバイト!?…糺香ページ22

「うっぎゃぁぁあああ!!?死ぬ死ぬ死ぬぅうう!!」
「うっせー……」

只今午後の九時終わり。夕飯も食べ終わり、ポテチも余り、コーラも余り…とここまで来れば、勘の鋭い皆様にはもうお分かりだろう。

…そう。

今日こそ真っ黒クロすけをゲームでぶったおす時が来たのだ!!←

…ちなみに。

過去(数十分前)

「うぉいクロぉおお!!!今すぐテレビの前来いぃい!!」

「うっせぇよ…近所迷惑にもほどがあんだろ……」

現在

「うっぎゃぁぁあああ!!?死ぬ死ぬ死ぬぅうう!!」

「うっせー……」

うん。

「お前、絶対ゲーム機に何か細工しただろ!?じゃなきゃ、私が負けるわけねぇもん!!!」←

「…確かそれさっきも言ってなかったか…?」

「うぐっ……」

「つーかお前…昨日テストの点が悪すぎた…とか言ってネットでやりたい放題やってたろ…。炎上してたのに、お前寝たから今ヒデーことになってんぞ……」←

「いや、何でお前がそれ知ってんの!?…ってか、それマジで!!?」←

そうやって今日もギャーギャーと騒ぐ私達。…となりに家の方、すみませんねぇ、本当。

って思ってたら、クロがベランダの方をじっと見つめていた。

「どしたの、真っ黒クロすけ」←

「何だよ、それ…。

　

　……いや、それよりも何でアイツがいるんだよ…?」

「え………あれってもしかして…」

ガラリとベランダの扉を開ける。するとすぐさま、夏特有の蒸し暑さと虫の鳴き声が部屋へ入り込んで来た。

「おうよ、ロウレス。相変わらずリヒトさんに蹴られてるか?絆創膏やろうか?」←

「もっとマシな挨拶は無いんスかねぇ…?」

相変わらずチャラい恰好してんな、コイツ。←

ベランダの柵に不良座りをするコイツ、ロウレスはヘラヘラと笑いながらそう言った。私は彼を睨み付けつつ、返事を返す。

「で?何の用?」

「お、気になっちゃうッスか～?知りたいッスか～!?」←

「気になんねぇし、知りたくねぇ。消え失せろこの悪魔め」←

ドーンとこの馬鹿の腹を殴って、こいつをベランダの柵から落とす私。

下からギャーとかいう声が聞こえて来てなんかないもんねー。気のせいだもんねー。←

それに、どうせ不死身だし、また登ってくるでしょ。←

…それにしても、

「やっとあなたの気持ちが分かりましたよ、リヒトさん……」←

「……人間って怖い…(ブルッ」

……リヒトさん、ファイトっ!!