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「い、いいから離れろよ…。向き合えねー…」




「ん。これでわかったろ」





その近い距離のせいで、クロの顔は赤く染まりきっていた。その表情を見たAが、一瞬キョトン、とした表情を作ったがすぐにニヤニヤとした笑みを浮かべ始めた。





「あらあら、クロさんってば照れてるのかな?やーっぱり吸血鬼といえでも女の子に意識とかは__」



「お前の何処が…_」




「今なら風邪が治りそうな気がする」





クロの言葉にすぐにニヤケ面を引っ込めてそう言うと、クロの顔面にばすっ、と枕を降り下ろした。「うっ」と短い悲鳴がクロの口から漏れた。

まあ、十分女の子らしい容姿なのだがやはり、性格や口調は男と何ら変わりない。





「まあ…とりあえず寝てろよ…。風邪なんだろ…」




「うぐ」






クロに軽く額をつつかれ、そのまま枕に一直線に頭を下ろし、ベットに寝そべった。そしてはあ、と溜め息をついて頬をぷくー、と膨らませた。





「暇、だなあ……」




「まあ、寝てるだけだからな…」




「クロ、お前家事とかは」




「できねえよ…」







「ですよねー」、と言葉を発してゴロン、と寝返りをうつ。すると、Aの額にひんやりとしたものが触れた。

触れたところを起点にその冷えが広がっていく。突然のことに「うおっ!?」と女の子らしさ0の声をあげる。



「おま、クロ…。突然貼んなよ、ビビるだろっ」




「おー。悪い…


まあ、ある程度はやっとくから、寝とけ…」






そう言って、クロが軽くAの頭を撫でた。ニートのクロの発言であるためあまり信頼が持てない言葉だが、妙な安心感がある。

流石長男。やはりお兄ちゃんらしさは少しくらいはあるらしい。







「じゃあ、お言葉に甘えて」




「はあ、めんどくせー。もう2度と風邪引くなよ」





__END__

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美烙 - からくりピエロですかね?結構好きです (2016年9月10日 18時) (レス) id: 6844de10d5 (このIDを非表示/違反報告)
志吾(プロフ) - 刹那さん» いえいえ!楽しかった! (2015年2月27日 17時) (レス) id: f062d4abc7 (このIDを非表示/違反報告)
刹那 - 吊儀ちゃんの実現ありがとうございました! (2015年2月26日 17時) (レス) id: 5a66833b89 (このIDを非表示/違反報告)
志吾(プロフ) - 琥珀ルイさん» そう、からくりピエロです!でもパロディではないかなぁ?丁度聞いててさ (2015年2月24日 18時) (レス) id: f062d4abc7 (このIDを非表示/違反報告)
志吾(プロフ) - 津咲さん» 知ってます!超好きだよ! (2015年2月24日 18時) (レス) id: f062d4abc7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:志吾 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c1ec8b99301/  
作成日時:2014年12月10日 22時

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