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「劇の役割ならばもう決定した。真昼が主役の騎士、私が姫。異論はないはず」



「却下!絶対この女を姫役にするなよ!?真昼に手を出すつもりだ!」



「よりリアル性を求めるのならば真昼と私のペアしかあり得ない。私達は恋人同士、キスシーンはフリではなく本当にすることができる」



「それが駄目だって言ってんだよ、この人形女が!」






そろそろ学園祭の時期になりつつある、この頃。真昼達のクラスはその学園祭に向けての劇の役を決めていた。教室での出し物は喫茶店に決まったのだが、どうも劇の役割に苦戦しているらしい。

その原因がこの二人の口論であった。



先程から真昼が主役の騎士役、自分が姫役、と連呼しているのが真昼と交際関係を結んでいる、端整な顔立ちの人形のように表情を変えない少女、鳶一A。


それを反対しまくるのが、真昼の親友で、その親友の恋人であるAを敵視している緑髪が外にハネた髪型をしている少年、綿貫桜哉。

冗談のように仲が悪い二人である





「き…!?な、何言ってんだよ…A…っ!」



「真昼はしたくない?」



「は…!?え、えーと…その…__」





先程から顔を真っ赤に染めてAの発する言葉に照れまくる少年、城田真昼。とにかく二人に愛されている総受け体質なんだろうか。

その反応が予想以上に愛らしかったのかAはその無表情は変えずに少しいきいきとした口調で真昼に攻め寄る。




「何?ハッキリ言ってくれなければわからない。真昼がしたくないならば、私も考え直す」



「おい、人形女!お前がまだ姫役って決まったわけじゃないからな!」




「綿貫桜哉は黙って」





自分の席からわざわざ立ち、わざとらしく真昼の胸元に自分の手を起き、上目使いをするA。

余計に照れたのか真昼は体を強ばらせ、「えっ!?」、と驚愕の声を上げる。ついでに言うと桜哉の殺気が凄い。





「真昼」



「__…っ、したくない、わけじゃ_」




「今役割は決定した。是非私を姫役にしてほしい」




「決まるの早いな!?」





勇気を振り絞り、やっとの思いで口にした言葉だと言うのに、嬉しすぎのあまりか、最後まで言わせることもなく、Aは素早く実行委員の人にそう言った。

真昼はそのAの早業に思わずツッコミを入れる。





(どうせなら、最後まで言わせてくれても_…まあ、それはそれで恥ずかしいけどな)




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美烙 - からくりピエロですかね?結構好きです (2016年9月10日 18時) (レス) id: 6844de10d5 (このIDを非表示/違反報告)
志吾(プロフ) - 刹那さん» いえいえ!楽しかった! (2015年2月27日 17時) (レス) id: f062d4abc7 (このIDを非表示/違反報告)
刹那 - 吊儀ちゃんの実現ありがとうございました! (2015年2月26日 17時) (レス) id: 5a66833b89 (このIDを非表示/違反報告)
志吾(プロフ) - 琥珀ルイさん» そう、からくりピエロです!でもパロディではないかなぁ?丁度聞いててさ (2015年2月24日 18時) (レス) id: f062d4abc7 (このIDを非表示/違反報告)
志吾(プロフ) - 津咲さん» 知ってます!超好きだよ! (2015年2月24日 18時) (レス) id: f062d4abc7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:志吾 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c1ec8b99301/  
作成日時:2014年12月10日 22時

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