20日目 ページ24
「いません…」
「あっれー?おかしいなー中條はAの弟の太郎君可愛かったっていってたんだけどねー」
確信をもった言葉に私はサディストめ、と毒づく。
「…ああ、それねー!いまね花子ちゃんの弟の太郎君をあずかってるのー弟みたいにかわいかったから弟っていっちゃった♡」とウインクをすると手で振り払われる素振りをされた。
なにそれ、悲しい。
「ふーん?花子なんて友達いたんだ、知らなかった」と若干納得してなさそうだが一応信じてくれた(?)らしい。
これ以上コナン君のことを詮索される前に帰ってほしいところだが…
ちらっとしまちゃんに視線をむけると「今日寒いね」と突然言い出した。
「え…?あ、うん。そうだね」
「私喉乾いちゃった。」
「え、あ、そうなの?」
「うん。」
需要のないやり取りに戸惑いつつも返事をする。
しまちゃんはニッコリ笑いうん、というと「そんじゃ、お邪魔しまーす」とすたすたと歩いて行った。
「え!?あ…!ちょ!」
ちょっとまって、というときにはもうしまちゃんは家にはいっていた。
「私、小さい子供、好きなんだよね」
口に弧を描き、妖しく笑うしまちゃんに疑ってる!と察した。
それにはコナン君も吃驚した表情をみせていた。
しまちゃんはコナン君をみつけると抱き上げ、「可愛いね、この、男の子」といった。
「私、志麻関華っていうの。Aお姉ちゃんの友達だよ」
「え?あ、僕鈴木太郎だよ」
さすがコナン君。可愛らしい猫撫で声で即座に対応。ニコッと笑ってる!
すごいな、演技力高すぎ。有希子さんの血を受け継いでるのかな?
二人の姿をぼーっと見ているとしまちゃんがコナン君に「花子お姉ちゃんってどんな人?」と楽しそうにきいた。
しまった、そこまで考えてない。
コナン君に任せよう、の意をこめてしまちゃんには見えない位置でウインクを送る。
ジト目で私をみたあと「優しい人だよ!」となんとも可愛らしい笑顔を浮かべる。
「Aお姉ちゃんはどんな人?」
私!?とおもいつつ期待の目をコナン君にむける。
なんて答えるんだろう。や、優しいひと、とか?とテレテレしてるとさっきまで即答だったコナン君がめっちゃ困惑してた。
「・・・え?Aねえちゃんは…えっと…不運な人だね!」
おい、よりによって不運かよ。いや、事実だけどね!
なんかほら、花子が優しい人で、私不運な人とか花子に負けてる感半端ない。
(…事実は事実でも、もっと他にあると思うんです。真実はいつも一つではないと思うんです。)
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ニッチ(プロフ) - 初めまして!とても面白かったです!キュンとして切ない感じが良いです!番外編とか見てみたいなって、ちょっと思いました! (2018年7月6日 4時) (レス) id: 82d03a44e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミカミカ(プロフ) - * 森さん@tear *さん» ありがとうございます!楽しく読んでもらえて嬉しいです(*^^*)了解しました! (2018年1月9日 20時) (レス) id: 53b155e8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ミカミカ(プロフ) - 月影愛梨さん» 了解しました! (2018年1月9日 20時) (レス) id: 53b155e8d7 (このIDを非表示/違反報告)
* 森さん@tear *(プロフ) - こんばんは!いつも楽しく読ませていただいてます。アンケートですが、1がいいです! (2018年1月9日 20時) (レス) id: a504df0074 (このIDを非表示/違反報告)
月影愛梨(プロフ) - アンケートですがワンです! (2018年1月9日 18時) (レス) id: a85507e01d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミカミカ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mei1127/
作成日時:2017年1月4日 22時