18日目 ページ22
「なっ・・・!!A!?」
Aの席に佇む中條が驚きの声を上げる。
その声にAも吃驚する。
「な、なに?ど、どう、したの?」
Aは自分に何か変なところはないか机や制服に目をうつすが特に変わったところはない。
Aは小さく首を傾げた。そんなAを横目にしまちゃんこと志麻関華はなおも笑っていた。
「どうしたの、中條」
はてなすらもつかない確信したような言葉をなげかける志麻関にAはさらに首を傾げた。
「え、いや…」ときゅうに慌てる中條。少し考えるそぶりを見せた後「その…彼氏いんの?」と控えめにきいた。
そんな中條の言葉にAは首が痛くなるほど傾げた。痛いので反対方向に傾げる。
その素振りに意味はあるのかと考えもしたがとりあえず、はてなを強調するためだ。
「誰が・・・?」
「A」
「私!?」
「…ああ。で、どんなやつなんだよ…?」
「え、だからちが・・・」否定しようとする私の言葉を遮り「かっこいいよ」としまちゃんが答える。
「しまちゃん!?」
さらっと爆弾発言するしまちゃん、その言葉に中條君はさらに顔を青くした。
「そうか…」とぽつりと呟くととぼとぼと自分の席に戻っていった。
「中條」しまちゃんが声をかけ俯いた顔を上げる中條君。
「なんだよ」
元気のなさそうな声にしまちゃんは笑いをこらえ「嘘だよばーか」と学園の王子様に暴言を発する。
中條君の顔を恐る恐るみると口をぽかんと開けていた。
「う、そ・・・?ほんと…?」
口をパクパクさせ、赤くしたり青くしたり忙しい顔だ、と失礼なことを思いながらも気まずそうに声をかけるA。
「…いや、いないよ」
その言葉に膝から崩れ落ちる中條。そっか、そっか、と呟き「よかったあ」とふにゃりと可愛い笑顔で笑った。
「?」
ーーー
ーーーー
「ってことがあってねー、」
「へー」
「中條くんったら私には彼氏できないと思ってたのかなー」
「…へー」
「あ、それとね、中條くんがコナン君に会いたいって。あとねお兄ちゃんからメールでいろいろ意地悪してごめんってさ」
「…あ、ああ」
コナンは忘れかけてたAの兄との生活を思い出す。
部屋では足を引っかけられ、嫌味をいわれ本当に大変だった。
しかも二人きりのときにやるからたち悪い。
できればあまりかかわりたくない人種だった。苦笑いをうかべるコナンに「意地悪ってなんだろ?」と呑気にいうA。
Aが気づいてないだけで結構好かれてるのに、残念な奴、と思いつつも言わないことにした。
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ニッチ(プロフ) - 初めまして!とても面白かったです!キュンとして切ない感じが良いです!番外編とか見てみたいなって、ちょっと思いました! (2018年7月6日 4時) (レス) id: 82d03a44e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミカミカ(プロフ) - * 森さん@tear *さん» ありがとうございます!楽しく読んでもらえて嬉しいです(*^^*)了解しました! (2018年1月9日 20時) (レス) id: 53b155e8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ミカミカ(プロフ) - 月影愛梨さん» 了解しました! (2018年1月9日 20時) (レス) id: 53b155e8d7 (このIDを非表示/違反報告)
* 森さん@tear *(プロフ) - こんばんは!いつも楽しく読ませていただいてます。アンケートですが、1がいいです! (2018年1月9日 20時) (レス) id: a504df0074 (このIDを非表示/違反報告)
月影愛梨(プロフ) - アンケートですがワンです! (2018年1月9日 18時) (レス) id: a85507e01d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミカミカ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mei1127/
作成日時:2017年1月4日 22時