16日目そのよん ページ20
「…ちょっとまて。」
「なに?」
そこに座れ、とお兄ちゃんがいう。
ご飯食べて、お風呂に入って、さあもう寝よう!ってときにいきなりの呼び止め。
コナン君を抱き上げていたが、仕方なく不機嫌な顔をしておろす。
「なんで太郎君まで連れてくんだ?」
「なんでって、一緒に寝るからだよ?」
「A!?」
慌てるお兄ちゃんをみてコナン君は何かを察してそそくさとどっかにいってしまった。
私も寝たいなあ。今日は疲れたし・・・
「いいか!?いくら小学生だろうと一緒に寝るなんてダメなんだよ!何か間違いがあったらどうするんだ!」
キーン、と耳が痛くなるような声をあげてがみがみと語りだすお兄ちゃんにああ、これはまだねれないな、と察した。
「…もう、私がだれと寝ようとお兄ちゃんには関係ないじゃん。ちょっと過保護すぎだよ」
眠い気持ちがピークに達していつまでもおわらない説教にイラついてくる。
不機嫌さをめいいっぱい醸し出してAは目の前の男を睨みつけ「いちいちうるさいなあ」と冷たく言い放ってしまった。
するとお兄ちゃんのマシンガンのような説教は収まり、「ごめんな」といってリビングをでた。
ごめんな、なんて珍しいな。
「…ふわぁ、ねむっ。ねよー」
深くは考えず、私の頭にはねむいという気持ちが大きく上回った。
コナンside
怒られる前に寝にいったコナンは寝室まで響く真の声にため息をついた。
10時にはじまった説教が12時をまわっても終わらないで続いていたのでさすがにながすぎだろ、とおもいリビングを覗き込んだ。
ちょうどAが不機嫌オーラを放っているころで「いちいちうるさいなあ」と冷たくいった時だった。
ねむいと不機嫌になるAによく説教してたな、と若干感心しつつも、「ごめんな」とちいさく謝った真がきになってしまった。
黙ってリビングのドアに手をかけるAの兄にまずい、と思い隠れる。
暗い、寂しそうな顔をして二階にあがったいったので首を傾げた。
(そんなにショックだったか?)
後をつけるとAの兄の部屋にたどり着きドアをそっとあけた。
中は暗くて電気がついていなかった。
風邪に揺られるカーテンと、入ってくる冷たい風にベランダにでたのか、と考え足を進めた。
無言で自分に近づいてくるコナンにきづき「・・・なあ」と独り言のように声をかける。
「兄弟ってなんなんだろうな」とか細い声で言った。
コナンはその言葉がどういう意図で言われたのかがわかり「…もういいんじゃない?」と優しい笑顔で言った。
もう、辛い思いをしなくても---
-兄編fin-
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ニッチ(プロフ) - 初めまして!とても面白かったです!キュンとして切ない感じが良いです!番外編とか見てみたいなって、ちょっと思いました! (2018年7月6日 4時) (レス) id: 82d03a44e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミカミカ(プロフ) - * 森さん@tear *さん» ありがとうございます!楽しく読んでもらえて嬉しいです(*^^*)了解しました! (2018年1月9日 20時) (レス) id: 53b155e8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ミカミカ(プロフ) - 月影愛梨さん» 了解しました! (2018年1月9日 20時) (レス) id: 53b155e8d7 (このIDを非表示/違反報告)
* 森さん@tear *(プロフ) - こんばんは!いつも楽しく読ませていただいてます。アンケートですが、1がいいです! (2018年1月9日 20時) (レス) id: a504df0074 (このIDを非表示/違反報告)
月影愛梨(プロフ) - アンケートですがワンです! (2018年1月9日 18時) (レス) id: a85507e01d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミカミカ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mei1127/
作成日時:2017年1月4日 22時