今日のディナーはチョコレート2

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3秒どころか全然来る気配のない廉をちょっとイライラしながらロビーで待つ。

せめて連絡くらい入れないかね普通！



「瀬戸」

「！」


現れて名前を呼んだのは廉ではなくて



「ごめん、驚かせた？」

「いえ…」


健ちゃん…じゃなくて社長。

スーツが今日もお似合いです。



「岸は？」

「岸は…いや、昨日の本当に冗談なんで！岸優太はもうとっくにいないです！」

「そう。つまり今一人ってこと？」

「え？あ、はい。そうですね」

「ランチでも行くか？Aの…いや、瀬戸の好きなイタリアンすぐそこにあるだろ」



はい。もちろん。ご一緒させて下さい。

と今すぐ返事をしたかった。

けどさすがに廉が…



「すみません、約束があって…」

「そうか。そうだよな。ごめんな急に」

「いえこちらこそ…また誘って下さい」



って何を言ってるんだわたしは。

相手は社長で元彼で問題いろいろありすぎ…



「もちろん。また誘う。じゃあ」

「……はい」




健ちゃん………



好き！！！！！！！！




次は絶対予定空けとくから！

美味しいイタリアン連れてってね健ちゃん！

去って行く健ちゃんの後ろ姿に心の中で全力で手を振った。




「おーーーい、誰なんあれ」

「ひっ！！」

「めっちゃええ雰囲気やったけど」

「廉遅い」

「質問に答えてーー」

「会社の社長。元彼。はい、どこ連れてってくれんの」

「まじで！Aちゃんやるな〜〜。ラーメンでええやろ」



廉なんかすっぽかして健ちゃんとイタリアン行けば良かった！！！！



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