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岸優太はわたしの手を引っ張って、無言でスタスタと歩く。
エレベーターホールに着いてボタンを押すと、掴んでいた手を離してしゃがみ込んだ。
「あーーーーーー」
「！？」
いきなり唸り声を上げたと思えば両手で自分の頭をぐしゃぐしゃとする。
「やべー。俺やばいっすよね、まじで。あー」
「自覚あったんだ」
「いや、自覚っつーか、」
「タメ語を使うな」
「はい。さーせん」
あーーとやべーーを繰り返す岸優太の隣で冷静を装うわたしだけど、内心めちゃくちゃ焦ってる。
これから会社で健ちゃんにどんな顔で会えばいいの…
「Aさんが俺の家に住んでる事だけはバレないようにするんで」
「いやもう時間の問題でしょ。いいよわたしもうこっちに住むから」
「それはだめっすよ。うん。それは、だめっす」
「は？」
しゃがんでいた岸優太が立ち上がって
わたしのまだ少し濡れた髪の毛を指に通す。
「Aさんの髪、誰が乾かすんすか？」
ポーンと音が鳴ってエレベーターがきた。
普通に乗り込もうとした岸優太のお尻を思いっきり蹴った。
「いって！！！！何するんすか！」
「ちゃんと乾かせないくせに生意気言ってんじゃねーよ！」
エレベーターに乗ったわたしの後ろを
お尻を押さえて、そこなんすよねって言いながら着いてくる。
そうそう、これこれ。
これだよ。これが本来の岸優太とわたしの関係。
このままでいてもらわないと困る。
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うきうき - めっっちゃ良い！！すごく想像できる！続きが気になるので、更新楽しみにしています！！ (2021年7月28日 17時) (
レス) id: add0625a35 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - 最高です。こんな風に岸くんに愛されたい！！！！！更新楽しみにしてます！！！！！ (2021年7月18日 1時) (レス) id: 1dcc04bab1 (このIDを非表示/違反報告)
翼さんさん太陽(プロフ) - 更新が楽しみな今日のディナーはチョコレート、ふと岸くんを見て思い出し読み返しました。前もここできゅんきゅんした涙したなあと思いながらやっぱりminiさんのお話は素敵だなと！改めて読むと健ちゃんどうして？！と困ったので、いつか完結する日を夢見て待ってます。 (2020年5月5日 2時) (レス) id: 7622f61157 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーちゃん(プロフ) - miniさんの小説を読んで、初めて泣きました。夜更かししてでも他の作品も読みたくなり全て読ませていただきました。これからも読ませていただきたいので落ち着いたら更新よろしくお願いします。本当に素敵なお話ばかりです。 (2020年3月1日 1時) (レス) id: 3e7dcdbe3a (このIDを非表示/違反報告)
かめちか(プロフ) - ゆっくりでいいのでお話の続き楽しみに待ってます。大好きです。 (2020年2月5日 0時) (レス) id: aa7531aaf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mini
| 作成日時：2017年4月10日 21時
