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玄関を開けると既に夏海と顕嵐の靴があった。


水族館からは歩くと距離があったはずだから、早い段階で帰る事になったんだと気付いた。




「夏海と変な感じになったら俺のせいだからそれは本当ごめん」



階段を上りながら少し気まずそうに優太は言った。



「別に。いずれ話さなくちゃいけないことだよ」

「じゃあそのきっかけ作った俺に感謝だな」

「あんたも顕嵐と仲良くやってよ」

「バカ!俺と顕嵐の友情なめんな!」

「あたしと夏海の友情もなめんな。じゃーね」



部屋の前で軽く手を振りそれぞれの部屋に入る。



夏海が泣いても、怒っても、

嫌われてしまっても、

全て本当の事を伝えないと。







「ただいま」

「おかえりA!紫耀さん会えた?」

「えっと……その前にちゃんと話そう、と思って」

「……………わたし知ってたんだ。優太がAのこと好きなの。知らないふりしてAに気使わせちゃった。ごめんね。もし何か隠してる事があるなら教えてほしい」



あたしが夏海を思っていたように、
夏海もあたしを思っていたのだと分かったら何故か涙が出てきそうだった。


そこからは何もかも話した。



花火大会に誘われた事、キスをされた事、好きだと言われた事。

あたしが話し終わるまで夏海は黙って聞いていた。



「あたしにはそんな気全くなくても、夏海が嫌なの分かってたから何も言えなくて…ごめん。でも本当にあたしは夏海が大好きだから、夏海には幸せになってほしいから……」

「分かってるよ。だからこそ嫉妬してる自分が嫌だった。Aの事嫌いになっちゃいそうで。でもやっぱりわたしA大好きだよ。だからもうこの話は、わたしの頑張り次第って事でおしまいにしよ!」



本当にそれでいいのかと続けようと思った。

でも、夏海がそれで良いと言うのならあたしはそれに従うしかない。

原因を作ったのはあたしだ。




「優太がAの事好きでも、わたしはそんなんで諦めないし!だけど……」









優太の事好きになっちゃったら一番に教えてね?



ふざけたように言う夏海にあたしはつい笑ってしまった。

つられて夏海も笑う。久しぶりに夏海の本当の笑顔を見た気がした。






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shi_chikin6(プロフ) - この作品ほんと大好きです!ハラハラドキドキ!更新楽しみに待ってまーす♪ (2016年10月2日 0時) (レス) id: ea69c224ce (このIDを非表示/違反報告)
ANN - 忙しいかもしれませんが、更新頑張ってください!!大好きです(笑) (2016年9月27日 16時) (レス) id: e7aa92ac41 (このIDを非表示/違反報告)
だぁりか(プロフ) - いつもこの作品楽しみにして見てます!岸くん優しすぎてもうやばいです(*_*)次の更新楽しみにしてます(*^_^*) (2016年9月25日 22時) (レス) id: 1c45e95ee3 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白すぎておもわずコメントしてしまいました、平野担です!でもまさか、岸くんの「好きだよ、ここから連れ出したいくらい」(間違えてたらごめんね)にやられました。続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2016年9月25日 19時) (レス) id: 63b2e22316 (このIDを非表示/違反報告)
ANN - 岸くんみたいな人がいたら…(泣)他作品も切なくてminiさんの作品大好きです。更新できる限りでいいので。応援してます! (2016年9月24日 12時) (レス) id: e7aa92ac41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mini | 作成日時:2016年8月11日 0時

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