夏の夜は君と 2

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「紫耀、花火大会…なんだけど……」

「俺と行く？」

「うん、行く」

「ほんまに？岸くんはええの？」



優太…

優太があたしを花火大会に誘ったのは
夏海と顕嵐をくっつけたいから？それとも……



「ちゃんと岸くんと話してきな？」

「でもあたし優太とは…」

「俺も美咲さんとちゃんと話そうと思ってる」

「え……」

「お互い後悔しないようにな〜」



後悔って

まだ紫耀はあたしの気持ちに気付いてない…？


というか、今までの流れでどうしてあたしが優太のこと好きだと思えるのか誰か教えて欲しい。



「紫耀って鈍感？」

「鈍感？いや俺はどちらかというと優柔不断かな〜〜」

「いや意味分からないんですけど」



紫耀の頭がちょっと凄くかなりぶっ飛んでるという事は分かった。



「今こいつアホやって思ったやろ！！」

「ちょっとだけ」

「こういう時だけ素直やな！もーAちゃんにはかき氷あげない！」

「もうお腹いっぱいだからいらないもん」

「明日もあげない！あ！！！」



紫耀は何かを思い出したようで、いきなり足をバタバタさせた。



「何？」

「明日は休みや！バイト！新しい子達が働くねんて！みんなに言っといて！」

「そうなんだ。紫耀は？」

「俺も休み〜どっか行く？ドライブする？」

「ドライブ！する！」



嘘！やった！紫耀とドライブ！

高校生の内にドライブデートできるなんて思ってもいなかった。

年上最高ー！！ってまだ付き合ってないけど。



「じゃあ岸くん達にもどこ行きたいか聞いといてな」

「え！」

「俺たちだけで決めたらあかんやろ〜」



あ、そっか。

2人じゃないんだ。そっか。


浮かれてた3秒前の自分殴りたい…………




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