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隣の席になって2週間。

交わす言葉はおはよう程度の毎日。

授業と授業の間には優太が白井さんの席に行くか白井さんが優太の席にきて話をするか。

わたしは決まって窓の外を見る。


今日は雨が降っていた。



「やべえ傘忘れた」

「岸くんまた忘れたの?」

「いやーー止むっしょ!!」

「土砂降りだよ??」

「止め!俺さー雨の後の匂い好きなんだよ」


雨が降った後の匂い。

その言葉に反応してしまいそうになった。


「雨に匂いなんてあるの?」

「あるある!小学生の頃、よく雨上がりに家の前で水溜りで遊んでくっそ濡れて怒られたわ」

「なにそれ(笑)」


懐かしい。

そんなこと優太も覚えてたんだ。


予鈴が鳴って白井さんは席に戻っていった。

聞いていないふりをして、窓をみつめる。




「懐かしくね?雨の匂い好きだったよな」


これはわたしに話し掛けているのか。


「無視すんなよ、聞いてんだろ?」

『なんでそんなこと覚えてるの』

「体が自然と覚えてる」

『きも・・』

「きもいとかいうな!……んーなんかこういう言い合いですら懐かしく感じるな」

『そうだね』

「久しぶりに水溜りで遊ぶか!!」

『バカなの?』



本当、久しぶりだなこの感じ。

やっぱり優太は心地がいい。


「最近どうよ」

『んー?特に変わりなし』

「そうか」

『優太がいないくらいって突き放してって言ったのはわたしか』

「俺Aといなくなってわりと寂しいよ」


ほらこうやってすぐ気を持たせるようなことをいう。これだから嫌なんだ。



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しおり(プロフ) - シンプルに序盤から泣きました。ありがとうございます。 (2020年8月17日 22時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
ぴち(プロフ) - miniさんの書くこの4人が大好きです。miniさんの作品は、どれも読むたびにどんどん好きになります!素敵なお話をありがとうございます! (2018年12月30日 6時) (レス) id: 677cdd452a (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか - 初めまして。主人公に感情移入して苦しくなったり切なくなったり、泣いたり喜んだりしながら読みました。岸くんや神宮寺くんも崩すことなく書かれていて、おふたりのことお好きなんだなって思いました。少女漫画とか恋愛映画を超えてます!ありがとうございました! (2018年6月29日 1時) (レス) id: 71a68a5357 (このIDを非表示/違反報告)
えっ子(プロフ) - 初めまして。泣いたりニヤニヤしたりしてあっという間に読んでしまいました!もーすごいキュンキュンしました。じんくんの優しさや白井さんの健気な感じも素敵でした。岸くん&神宮寺くんのペアが好きなこともあり更にこの作品に出会えて良かったです。 (2018年5月28日 17時) (レス) id: 1c21d9c9a6 (このIDを非表示/違反報告)
涼歩(プロフ) - このお話を読めてとても良かったです。入り込んでしまって泣いてしまいました。こんな素敵な物語を読めて幸せです。ありがとうございました! (2017年4月15日 1時) (レス) id: 643ea9171f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mini | 作成日時:2016年5月12日 15時

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