検索窓
今日:40 hit、昨日:51 hit、合計:119,202 hit

倦怠期 山崎颯一郎 ページ28

Mさんリクエスト


彼氏、颯一郎と会いたくない。

そんな日が何日か続いている。
これまでは仕事で疲れた体を癒やしてもらうために颯一郎と会える日には必ず会っていた。

でも、会いたくない。
会いたくないというか、会うのが面倒くさい。

だから忙しいを理由にして避けてきた。

メールをしても、彼からのそっけない返信が返ってくるだけだ。
もう、戻れないかもしれない。



誰もいない、彼がいるはずだったがらんとした家に帰る。

『…ただいま。』

おかえりと優しく微笑む彼はいない。
そりゃそうだ、お互いに避けてるんだもの。

彩りのない食卓、彼がいないだけで生活の風景は殺風景になってしまった。


なんだか、今日はすごく颯一郎と会いたい。

よく考えてみれば一ヶ月ほど彼と会っていない。


すると家のインターホンが鳴った。
私はガバっと立ち上がり、モニターを覗き込んだ。

『颯一郎…!』

そこには息を切らした彼がいた。

私は全力でドアへ向い、ガチャと勢いよく開けた。


「…A!」

私より体の大きい彼にすっぽりと包まれる。
彼の匂いに包まれる。

なんだか安心する匂いだった。


リビングで彼と向かい合う形で椅子に座った。


「俺、さ、Aのことずっと避けてた…。」

『…うん。お互い様だね。』


「でも、会えない時間が続くと、正直辛かった。」

『うん、』

そして、颯一郎にぎゅうと力強く抱きしめられた。

『い、痛いよ、颯一郎…。』

彼はまだ力を緩める気配がなかった。

「俺もうこんな思いしたくない。」


「俺ら、もう一回やり直せないかな。A。」

敬語 高橋宏斗→←お粥 佐々木朗希



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
343人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆとう(プロフ) - 夜さん» こちらこそ毎回素敵なリクエストありがとうございます!非常に助かっております…!続編書くことにしました!🙂これからもよろしくお願いします!! (12月2日 14時) (レス) id: 94228774a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとう(プロフ) - Mさん» ありがとうございます!😄そう言って頂けて嬉しいです!😆続編書くことにしました!これからもよろしくお願いします😀 (12月2日 14時) (レス) id: 94228774a9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも素敵な小説ありがとうございます✨ 1章完結おめでとうございます!ゆとうさんの書く小説とても好きなので是非続けて頂きたいです! (12月2日 11時) (レス) id: 56a1cf3ff0 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ゆとうさん» もちろんです!またぜひお願いします☺️!ゆとう様のお話毎回更新楽しみにしてるので是非続編も書いて頂けたらと思います🥰 (12月1日 23時) (レス) @page50 id: 12bc3fbac6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとう(プロフ) - Chocoさん» リクエストありがとうございました!😁返信が遅れてしまい申し訳ございません…。期待に添えられていそうで嬉しいです😄またのリクエストお待ちしております🙌 (11月28日 6時) (レス) id: 94228774a9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆとう | 作成日時:2023年9月3日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。