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お粥 佐々木朗希 ページ27

ぽかりさんリクエスト


彼が風邪をひいた。

朝、一緒に起きたら顔色が悪くて、
額に触れたら私の指先が溶けるんじゃないかってぐらい熱くなっていた。


『大丈夫?』

「…んん、」


汗という名の水分を含んだ髪、いつも以上に潤んでいて、とろんと溶けた瞳。

彼が苦しんでいる姿に可愛いと思ってしまう。
これを言ったら怒られてしまうだろうか。


『…食欲ある?』

「…ん、」

何を聞いてもダメそうだ。そう思った。

風邪のときでも栄養は摂らないといけないなと思い、私はキッチンに立った。

炊いたお米を鍋でぐつぐつと煮込んでいく。
卵を入れたり、野菜を入れたり。とろりと溶けた具材たちが食欲を誘ってきた。

早速お碗に入れて、彼の元へと運びにいく。


『朗希〜、お粥作ってきたよ。』

朗希はむくりと起き上がった。
濡れた髪をした朗希はいつも以上に色気があった。

ありがと、と短い礼をして、彼はお粥を口の中へ運んだ。

「…んま、」

たった二文字の言葉だったけど、美味しそうに食べる彼を見て、口角が緩んだ。

「ごちそうさま。」

『お粗末様でした〜。』

私は彼の食べ終わったお碗を片そうとしたが、それは彼の手によって遮られてしまった。


私の腕をがっちりと彼の手が掴んできたのである。

『どうしたの?おかわり?』

朗希はゆっくり首を横に振った。

そしてきらきらと光る瞳をこっちに向けてきた。



「側にいてよ。」

「離れないで、A。」

倦怠期 山崎颯一郎→←先生 ダルビッシュ有



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ゆとう(プロフ) - 夜さん» こちらこそ毎回素敵なリクエストありがとうございます!非常に助かっております…!続編書くことにしました!🙂これからもよろしくお願いします!! (12月2日 14時) (レス) id: 94228774a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとう(プロフ) - Mさん» ありがとうございます!😄そう言って頂けて嬉しいです!😆続編書くことにしました!これからもよろしくお願いします😀 (12月2日 14時) (レス) id: 94228774a9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも素敵な小説ありがとうございます✨ 1章完結おめでとうございます!ゆとうさんの書く小説とても好きなので是非続けて頂きたいです! (12月2日 11時) (レス) id: 56a1cf3ff0 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ゆとうさん» もちろんです!またぜひお願いします☺️!ゆとう様のお話毎回更新楽しみにしてるので是非続編も書いて頂けたらと思います🥰 (12月1日 23時) (レス) @page50 id: 12bc3fbac6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとう(プロフ) - Chocoさん» リクエストありがとうございました!😁返信が遅れてしまい申し訳ございません…。期待に添えられていそうで嬉しいです😄またのリクエストお待ちしております🙌 (11月28日 6時) (レス) id: 94228774a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆとう | 作成日時:2023年9月3日 17時

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