検索窓
今日:4 hit、昨日:53 hit、合計:119,219 hit

目撃 今永昇太 ページ3

今日、会社からの帰り道、昇太が女の人と歩いているのを見てしまった。
暗くて顔はよくわからなかったけど、なんだか楽しそうだった。

最近会ってなかったし、愛想つかされちゃうかなとか、別の人つくっちゃったかなとか色々不安だったけど、それが現実になっちゃうとやっぱり辛い。


家に帰ってもだれもいない。そんなこといつもだったのに今日はやけにさみしく感じる。

テレビをつけてもおもしろくないし、スマホもなんだか開く気になれなくて

『…っ』
もう終わりなんだなと思うと涙が止まらなかった。
悔しい、悲しい、さみしい、まだ終わりにしたくない、

ソファの上、一人ぼっちで泣いていた。

すると、玄関が開く音がして、
「ただいまー…って、な…どうした?」
泣きじゃくっている私を見て、心配そうに眉を下げた昇太の顔が目の前に現れる。

私は溢れる涙をぐいっとぬぐって
『昇太、もう別れよっか』
と言った。

「は、え、な、なんで」

『だって今日…女の人といたじゃん、私のことなんかどうでもよくなったんでしょ?』
と言うと昇太は一瞬難しい顔をして、はっとひらめいたように
「あ、姉貴だよ!久々に会うしAのすきなお菓子でも買っていこうと思って。そしたら途中で会っただけ」
とお菓子が入っているであろう紙袋を私の目の前に差し出す。

『え…?の、乗り換えたわけじゃないの…?』
「違うよ」

よかった、と安心するとまた涙が溢れてきてしまって
「あーあー。泣くなよ、可愛い顔が台無しだぞ?」
と昇太の皮の厚い親指でそっと涙を拭われた。

「俺が乗り換えなんかするわけないだろ。Aだけだよ。」

片思い 山崎颯一郎→←同窓会 山本由伸



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
343人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆとう(プロフ) - 夜さん» こちらこそ毎回素敵なリクエストありがとうございます!非常に助かっております…!続編書くことにしました!🙂これからもよろしくお願いします!! (12月2日 14時) (レス) id: 94228774a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとう(プロフ) - Mさん» ありがとうございます!😄そう言って頂けて嬉しいです!😆続編書くことにしました!これからもよろしくお願いします😀 (12月2日 14時) (レス) id: 94228774a9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも素敵な小説ありがとうございます✨ 1章完結おめでとうございます!ゆとうさんの書く小説とても好きなので是非続けて頂きたいです! (12月2日 11時) (レス) id: 56a1cf3ff0 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ゆとうさん» もちろんです!またぜひお願いします☺️!ゆとう様のお話毎回更新楽しみにしてるので是非続編も書いて頂けたらと思います🥰 (12月1日 23時) (レス) @page50 id: 12bc3fbac6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとう(プロフ) - Chocoさん» リクエストありがとうございました!😁返信が遅れてしまい申し訳ございません…。期待に添えられていそうで嬉しいです😄またのリクエストお待ちしております🙌 (11月28日 6時) (レス) id: 94228774a9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆとう | 作成日時:2023年9月3日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。