背伸び＊４ (ページ5)

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たつや

年末の忙しさは相変わらずで、今年はそれに加えて休日はビッチリ予定がつまってる。

今日は俺の親に結婚報告に行く日。

昨日から着ていく服を選んだり、手土産の用意をしたり張り切ってたA。

『なんか、ドキドキしてきた。やっぱりあっちのワンピースの方が良かったかな』

ふ「いいじゃん、このワンピースも似合ってるし可愛いよ」

『そお？落ち着いた大人の女性に見える？』

ふ「大丈夫。Aはそのままでいーの！はい、着いた。ここ。いい？」

深呼吸をしてコクコクっと頷くA。

ガチャッ

ふ「ただいまーー来たよーー」

ふ母「はーい、おかえり。いらっしゃい。どーぞ入って～」

『おじゃまします』

めっちゃ緊張してんな…

リビングで待ってる父ちゃんもガチガチだ。笑

母ちゃんはそんな父ちゃんを見て終始クスクス笑ってるし、

ふ母「たつやにこーんな可愛いお嫁さんが来てくれるなんてね。Aさん、本当にこの子でいいの？」

ふ「おい、なんだよそれ！」

『はい。たつやさんがいいんです』

ピシッと断言してくれて

ふ父「ははっ、それはそれは。たつや、よかったな。Aさん、たつやのことよろしくお願いします」

『こちらこそ、よろしくお願いします』

それから、いろんな話をして母ちゃんとAが意気投合した様で小さい頃の写真を見て盛り上がり始めた。

『うわぁ～クレーンゲームやってる！今もやってますよ！』

ふ母「え！まだやってるの？？やだーもう」

『ゲームセンターついたら目が変わるんですよね！でも本当に上手で！』

ふ母「たつや！家庭もったらそんなことばっかりやってたらダメなんだからね！」

ふ「たまにしかやってねーわ！」

仲良くなってくれるのは嬉しいけど、母ちゃんとA、おまけにここに妹が加わるとすげー怖いな。

ふ「A～そろそろ帰ろ」

『あ、うん。じゃあそろそろ失礼します。今日はありがとうございました。これからよろしくお願いします。』

実家を出て駅まで歩いていると

『楽しかったー！お母さん面白いね。お父さんも優しそうだし！』

ふ「そりゃ～良かった。俺、なんかドッと疲れたわ。腹減んない？」

『空いた～！』

予定より長く滞在してしまい、お腹がすいてきたからこのままいつものラーメン屋に行くことにした。