背伸び＊３ (ページ36)

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たつや

家に帰るとAが俺の大好きな笑顔で出迎えてくれた。

靴を脱いでる途中なのに、

『おかえりーーー！』って抱きついて来て

『会いたかった』って。

ギューってするその手からも、たくさん我慢させたんだなぁってわかる。

リビングに入ると美味しそうな匂い。

そして溜まっていた洗濯物が干されていて、

ふ「洗濯してくれたんだ、ありがとう」

『うん、なんか出来ることないかなって思ったけど、ちゃんと掃除もしてあるし洗濯くらいしかやることなかった！』

ふ「いや、俺、洗濯物干すのが1番めんどくせーの。だから助かる！」

『なら良かった。あ、たつや、先にお風呂？ご飯？』

ふ「それとも？」
Aを指さして言うと

『わたし？』

ふ「あ、言った！」

『言わされた』

ふ「んーーどうしよっかなぁー。先ご飯食べてー、そのあとAと一緒にお風呂入る！」

『わかったー』

え、いいんだ。
すんなりわかったって言ったけど！

久しぶりに一緒にお風呂だ…

何もかも久しぶりで大丈夫かな…

ふ「ごちそーさまでした！いやぁ～食った！うまかった～！」

『よかったー』

ソファーに座ってテレビ見ながらゆっくりして、
それからお風呂に誘った。

Aは恥ずかしいって気持ちが大きいみたいだけど、
俺は平常心を保っていられるように必死。

湯船に一緒に浸かると肌と肌が触れ合うから、やっぱり我慢できなくなる。

後ろから抱きしめると、

『たつや？』

ふ「ん？」

『ここじゃヤダからね』

ふ「どういう意味？」

またイジワルだって怒られそうだけど、
つい言わせたくなっちゃう。

『ベッドじゃなきゃヤダ』

可愛い顔して振り返って言うもんだから、

ふ「ふっ…わかってるよ」

完全に俺の負けだ。

お風呂から上がるといつものように髪を乾かしてあげた。

また眠くなっちゃってるけど、今日は久しぶりに会えたからまだ寝たくないって頑張ってる。笑

それからお酒を飲みながら会えなかった間のことをたくさん話した。

さくらちゃんが、結婚するって。
25歳の誕生日に入籍するんだって言ってた。

親友の結婚の話を嬉しそうに話すA。

Aは考えてないかもしれないけど、俺だってちゃんと色々考えてるんだからね…