背伸び＊３ (ページ16)

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A

土曜日

たつやと駅で待ち合わせ中。

「こんにちは」

誰かに声をかけられて振り返ると、

「いきなりすみません…私雑貨屋の…

『あ～！雑貨屋さんの～！』

「この前、彼氏さんがご来店されて…

あ、ネックレスの時に対応してくれたのこの店員さんだったんだ。

『あ、コレですよね』

パーカーの中に隠れているネックレスを出すと

「わぁ～、お似合いですね。彼氏さんとっても素敵な方ですよね。あの彼氏さんが、お客様にネックレスをプレゼントするんだなぁって私、勝手にドキドキしちゃってて。」

だよね…
私が張り付いて見ていたのも知ってるし、たつやが買ったのも知ってるし。
恥ずかしいわぁ～。

『その節はありがとうございました。ちゃんとネックレスいただきました！』

って頭を下げて、顔を上げたら

ポンって頭を触られて。

ん？なに？

『あ、たつや』

ふ「こんにちは。この前はありがとうございました」

「いいえ、とんでもないです。こちらこそありがとうございました。またお店来てくださいね」

そう言って私達の邪魔をしないようにって感じで去って行った店員さん。
優しい店員さんだなぁ～。

ふ「行こっ」

手を取ってポケットにイン。

『あったかい』

ふ「ねぇ、気づいてる？」

『何？』

ふ「俺のことよく見て」

あーーーーーーーーー。

またか。

ふ「またお揃い」

『もう、言葉も出ないよ』

ふ「バカップルって照に言われるな」

『付き合ってから2人で行くの初だよねー。照、からかってきそうでヤダなー』

ふ「だなー」

『あ、そうだ。今日うち泊ま
ふ「行く」

早っ。笑