背伸び＊３

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ふっか




さっき始まった呼び捨てゲーム。


お互い照れちゃうから、会話がギクシャクしてておかしい。
2人ともクスクス笑っちゃってるし。


いつの間にか主旨が変わってて名前を言わせようとしてる。


『このコップどっちのだっけ？』


なんて仕掛けてくるけど、


ふ「Aのだよ」


『おぉ〜っ』

こんな簡単なやつには引っかからないよ。

そして、おぉ〜って。
言えたね凄いねっていうゲームじゃないと思うんだけど。

そもそも、ゲームじゃなかったね。
俺が負けねぇとか言ったからか…笑



ふ「そいえばさ、土曜日って休み？」



『うん、久々に土曜休みだよ。』



ふ「そうなんだ」



『ふっかは？休みでしょ？』


ふ「あ！」

『あーーあ』


引っかかった！
こういうのは自然な会話じゃないとね。

って、何このゲーム。
楽しいけど。



ふ「罰ゲーム何するか考えてなかったねー」



『うん、だからしなくていいんじゃない？』



ふ「それはダメじゃーん。んーとねー、何がいいかなぁ？ あ、そうだ！」

いいの思いついたよ、俺。ふふふふっ。


『なに？こわいんだけど〜』



ふ「明日の朝、ちゅーで起こして！」

　

『えぇぇーー、いいよっ』

いいよっ…てさぁ。可愛いんだからもう。

もし目覚ましで起きれたとしても絶対寝たふりしてやる…


『寝たふりはナシだからね？』


へ？

ふ「そんなことしないよ！笑」



『ふっ……たぁつやは明日も８時頃出るの？』

今のはギリギリセーフだな。
たぁつやってなってたけどね。


ふ「うん、だいたいそんくらい」


『私、ここからどうやって会社行けばいいんだろう。どうしたらいい？』


そうだ、朝から迷子になりかねないよね。
駅までは一緒に行けるけど乗る電車は違うんだよなぁ……

子供に教えるかのように、何色の線を辿って行くといいとか、出たら右だからねとか教えてるけど、


『なんか眠くなってきちゃった』

この子自由すぎる。笑

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