背伸び＊2 (ページ47)

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A

部長がお疲れさま会をやろうって開催された飲み会。

ずっとこのメンバーでやってきて、今回私達が発案したものが採用されることになった。

去年はまだ新人でこんなメンバーの中に入ることができなくて、今年は参加できたことが凄く嬉しい。

「みんな、遠慮するなよ～！」

部長がみんなにそう言うと、

阿「Aちゃん、飲んでる？そんな注いで回ってばっかりいないでさ。ほら、Aちゃんも本当によく頑張ったね。お疲れ様」

って私のグラスを手渡してくれた。

『ありがとうございます』

阿「明日は休みだし飲もう！Aちゃんも飲んで飲んで！」

さ「ちょっとー！先輩！！A酔わせてどーする気ですかぁ！」

なんて凄いこと言ってるさくら。

さ「この子に変なことしたらこのさくら様が許しませんよぉー」

阿「や、さくらちゃんもう酔ってるでしょ。あ、あーぁ。部長に絡みに行っちゃったよ…」

『ですね、なんかスミマセン』

阿「Aちゃん、彼氏と付き合いたてなんだっけ？」

『あ、はい。』

阿「そしたら最近忙しかったからぜんぜん会えてないんじゃないの？あ、明日休みだから会えるのかな？」

『明日は彼が仕事で…』

阿「それはそれは…」

『でも、大丈夫です。電話は毎日してるんで。』

阿「でも不安だろうね～こんな可愛い彼女が飲み会行ってさ～。俺だったら行かないでーって言っちゃうかも」

さらっと可愛いとか言っちゃう阿部さん。

なんなの？
すごい不安にさせてくる。

そんなこと考えてたらふっかに会いたくなってきた。

この後も部長や先輩方と話してたから、飲み過ぎず、ほろ酔いな感じで一次会が終わった。

「二次会行くぞー」って誰かが言ってどうしようか考えてたらすでにベロベロに酔ってるさくらが

さ「ふっかに会いたいって顔に書いてる」
って。

ドキッ。
酔っ払いのくせにすごい。

阿「部長！Aちゃん少し体調悪いみたいなんで帰しますね」

『え、阿部さん？』

阿「いいからいいから」

タクシーをつかまえて私を無理やり乗せて、

阿「さくらちゃんの言う通り、顔に書いてるぞ。おつかれー」

ってドアを閉めた。

なんかわかんないけど、
阿部さんありがとう…