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「ん…」
涼「あ、Aちゃん起きた？」
目を覚ますと見覚えのない白い天井がみえた。
声のする方を見ると橋本くん。
ここ、保健室だ。
涼「ごめんな、瑞稀じゃなくて」
「や…え？なんで」
涼「覚えてない？Aちゃんぶっ倒れたんだよ教室で」
「…え」
全然記憶にない。
保健室に来た記憶も全くない。
どうやって保健室に来たんだろう、私。
涼「瑞稀、今トイレ行ってるから。もうすぐ戻ってくると思うよ」
「…私そんな瑞稀探してるように見えた？」
涼「うん、見えた」
恥ずかしい。橋本くんに寝顔を見られてたことも併せて恥ずかしい。
涼「Aちゃんを保健室に連れてきたの瑞稀なんだよ」
「瑞稀が？」
涼「うん、お姫様抱っこして」
「おひっ、お姫様抱っこ！？」
思わず勢いよく上体を起こすとズキンと痛む頭。
涼「もー寝てろって」
橋本くんが私の肩を押したから上体が倒れて
もとの体勢に戻る。
涼「そ、お姫様抱っこだよ、お姫様抱っこ。そりゃーもうかっこよかった」
「そ、そうなんだ」
恥ずかしい！さっきから今まで恥ずかしいっていう感情しかない。
涼「すっげえ勢いで駆けつけてさ、それだけAちゃんのこと好きなんだろうな」
「そんなこと…」
そんなすごい勢いで駆けつけてきてくれたんだ、
嬉しいけど複雑。
瑞稀は私のこと好きじゃないし、ほかの女子が倒れても同じようなことするんだろうな。
瑞稀「A起きた？」
瑞稀の声とともにカーテンが開く。
瑞稀「2人の声が聞こえてきたからもしかしてって思ったけど…よかった」
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作者名：ski | 作成日時：2019年7月20日 9時
