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瑞稀「付き合ってるんでしょ？」
「え、でも」
瑞稀「怪しまれるよ？加藤さんに言っちゃったんでしょ？俺と付き合ってるって」
「そうだけど…」
家を出るといつもの様に瑞稀が待ってくれていた。
いつもと違うのは差し出された手が目の前にあること。
その手を握るのを躊躇っていると瑞稀が私の手を取った。
瑞稀「行くか」
顔が熱い。
昨日はあれから瑞稀は「付き合ってるふり、する？そしたら合コン行かなくて済むっしょ？俺もAも」
と言った。
なんで受け入れたのか自分でもよく分からない。「じゃ、加藤さんに今LINEしてね、『瑞稀と付き合うことになったからもう合コン行かない』って」
瑞稀に言われるがままミホにLINEを返したら
すぐ電話がかかってきた。
瑞稀の前で余計なこと言われるとマズイから家に帰って折り返したけど。
瑞稀「小さい頃はよくこうやって手繋いでたな」
「…懐かしいね」
心臓がうるさい。
確かに小さい頃はよく手繋いでた。
幼稚園の頃は「みずきとけっこんする！」とか言ってた、と思う。
今思い出すと顔から火が出るほど恥ずかしい。
浮所「おっはよー西野と井上！…は？お前らなんで手繋いでんの？」
手を繋いで歩いていると後ろから自転車に乗った浮所が私たちの隣で急ブレーキをかけて止まった。
瑞稀「俺ら、付き合ってるから」
瑞稀が嘘を自信満々に言う。
浮所「うっそ！まじ？え、いつから？」
瑞稀「昨日」
浮所「は、できたてホヤホヤかよ」
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作者名：ski | 作成日時：2019年7月20日 9時
