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「すみません、友達待ってるんで」
「友達？いいだろそんなのちょっとくらい」
「ダメですって、待たせちゃってるんで」
愛想笑いをしている彼女は、
自分がナンパされている身だと多分気づいてない。
「これ以上友達待たせる訳には」
「ちょっとくらいなんとかなるって」
痺れを切らした男は、神宮寺の手首を掴んだ。
手首を掴まれた瞬間神宮寺は叫んだ。
「痛い！鬱血する！離せブス！」
「は、は！？」
反抗されるどころかブス！と言われた男は
カッとなったのかこんどは肩を掴んで
神宮寺のことを連れていこうとした。本格的にやばい。
平野「じん、じゃなくてA！」
「あ、平野」
俺は神宮寺の彼氏を演じようと思って
わざわざ名前に呼び変えたのに裏切ってくる神宮寺！
清々しい！平野っていったらバレるやん！俺よりアホ！
俺が駆け寄ってくるのを見た男は
「ちっ、友達って男かよ」と言って去っていった。
「平野ごめん！遅くなっちゃった！みんなは？」
ミキ「Aー！」
「ミキ！永瀬もいる〜！」
後方にいる廉とサトウに気づき、
俺の気も知らないで呑気に2人に手を振ってる。
ミキ「もう心配したんだよ！？誰と電話してたの？」
「お兄ちゃん！今スーパーいるらしくって家に牛乳あるかって聞かれたんだけど家いないから分からない〜って言ったらどんどん話脱線しちゃってポッキーいる？クッキーいる？って聞かれちゃってさ」
…やっぱり、ナンパされてる事に気づいてないなこれ。
ミキ「お兄さんなんだかんだ言ってAに甘いよね〜」
「どこが！？私パシられてばっかなんだけど！」
お兄さんも報われないな。
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作者名：ski | 作成日時：2020年3月26日 21時
