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水族館に着くと、流石は休日。
そこそこ混んでいる。
「ねーほんとにタダで入っていいの？」
ミキ「いいの。パパが会社で貰ってきたやつだから」
「もう私ミキのパパにビール注ぐ！」
ミキ「…ちょっと分かりにくかったけどAが感謝してたことだけは伝えとく」
目の前で繰り広げられる謎の会話。
ただ、神宮寺がサトウのお父さんに感謝していることは伝わってくる。
そうだ。神宮寺はちゃんと人に感謝できる奴だ。
よし、俺も見習おう。
平野「俺はサトウのお父さんの肩揉む！」
ミキ「はあ？平野までなんなの？」
永瀬「俺はサトウパパの靴磨く！」
ミキ「あーわかったわかった、パパに言っとく」
気持ちがいいほど冷たくあしらわれた。
神宮寺に対する扱いと俺と廉に対する扱い違いすぎるだろ。
「わあ！見て！綺麗！」
クラゲゾーンに入ると、ただでさえ高かったテンションが更にぶち上がった。
「私みたいに綺麗だね！」
ミキ「…そーだね」
「ねえ！ふざけたんだから少しはノってくれてもいいじゃん！みんな冷たいな〜」
ムスッと3人まとめて睨みつけられた。
さっきのサトウみを感じる。
ミキ「いやー、なんていうかさ、Aは綺麗っていうよりかはさ」
平野「かわいい」
「は？」
平野「だろ？サトウ」
ミキ「そ、そーだけど…平野」
今にも白目を剥きそうなサトウと、
こいつまじか、みたいな顔で見てくる廉と、
ポカーンとしている神宮寺。
それぞれの反応を見て、自分のやらかしたことを理解した。
ミキ「あんだけ注意しただろ平野！蹴るぞ！」
平野「ごめんごめんごめんて！深い意味は無いから許して！」
ミキ「深い意味あったらもう命ないからね！？」
でも、かわいいと思っているのは本当のこと。
今の神宮寺はかわいくて、
大人になっていくにつれて綺麗になっていくんだろうな。
そう予想していた。
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作者名：ski | 作成日時：2020年3月26日 21時
