ヒーローは、アナタ。2【K.Y】 (ページ28)

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優太くんはここの学校の卒業生。
もちろんジンクスは知ってる。

「A～あれプロポーズだったんじゃないの～？」

「からかわないでよ！そんな事言ったら愛莉だって山崎にプロポーズされてんじゃん」

「うちらは付き合ってないから？あんたたちはカレカノでしょ？キスとかしちゃうんじゃないの？花火見てさ」

「やめて！ハードル上げないで！」

耳を塞いでエプロンをつけ直す。

「そんなこと言って愛莉実は中川のこと気になってるんでしょ？」

「…さて準備するか」

「話逸らした分かりやす」

愛莉はもう既に私に背を向けて歩き出していた。
隠すの下手くそか。

「A、あの人誰？噂のカレシ？」

その後ろ姿をぼーっと眺めていると
クラスのキャバ嬢的存在の薫ちゃんに話しかけられた。裏ではキャバ嬢キャバ嬢言われている。

「あー…うん…まあ」

「イケメンだったねえ」

「あはは、でしょー？」

薫ちゃんがロックオンする男子は例え彼女がいようとも関係ない。

「まあ今うち彼氏いるからいいやー、お幸せに～」

「え？あ、うん？ありがと…」

拍子抜け。

ほんとにそう思ってるかは謎だけど。

でも最近薫ちゃんは隣のクラスの奏ちゃんの彼氏寝とって揉めたとか言ってたしすぐには乗り換えないよね、大丈夫。