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休憩中。
「愛莉さっき中川になんて言われてたの?」
休憩前、愛莉は隣のクラスの中川に話しかけられていた。
「あーあれね、後夜祭一緒に行かないかって」
「後夜祭!?まじで!?」
「声でかい」
私の学校の後夜祭にはジンクスがある。
男女一緒に後夜祭の花火をみると結ばれる、みたいな。
ありきたりのジンクス。
男子が女子を誘う、
女子が男子を誘う、
ってことはもう告白ってこと。
「行くの?」
「まだ返事してない」
なかなか愛莉は乗り気じゃなさそう。
「行ってあげなよ〜」
「私あの顔タイプじゃないのよ〜かっこいいとは思うけどさ」
「好きになったらそんなの関係なし!ね?」
「でもまだ新しい恋はな…」
そうだ。
愛莉は恋愛で心に尋常じゃないくらいの傷を負ってる。
「無理に勧めるきはないけど考えてあげて〜?」
「…Aがそこまで言うなら考えてみよっかな、Aは岸さんといるんでしょ?後夜祭」
「…来てって言ってないし来るって言われてない」
「嘘!?まじで!?」
「声でかい」
愛莉は私の肩を揺らしながら続ける。
「なんでなんで」
「文化祭の話してたら来てくださいって言った気になってた今思い出した言ってないって」
「もうなにやってんの…」
2人で頭を抱えた時
クラスの女子が休憩室のカーテンをめくって顔を覗かせた。
「A、イケメンなお兄さんが来てるよ。『Aちゃんいませんか?』って来てる」
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作者名:ski | 作成日時:2018年10月27日 15時