ヒーローは、アナタ。2【K.Y】 (ページ20)

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今日から、文化祭放課後も準備期間だ。

「帰りたーい」

これが帰宅部の声。

「部活ねえんなら早く帰らせろ」

これが部活勢の声。

みんな、やる気なし。

こんなんで成功するのか。

クラス長が私の横でぼやく。

「何から始めろってゆーのよ、これ」

「ははは…」

ごめん、それは私にも分からない。

「まずは形からだよね、看板作りからかな…でも全員で看板作りは効率悪いなー。クラスの3分の1は看板作りでもう3分の1はメニューを決めてもう3分の1はメイド服とかのデザイン決めてもらおーかな」

クラス長が横で1人でめちゃめちゃ喋ってる。
頑張れクラス長。

「はーい、じゃあここの10人は看板作りしてねー。ここの10人はメニュー考えてー。最後にここの9人は私と一緒に衣装考えよー」

私と愛莉は、看板作りにのグループになった。
廉も平野も。
女子と男子がちょうど半々になった。

女子は私と愛莉以外に3人、
男子は廉と平野以外に3人。

「誰が仕切る？」

「私はやだよ」

「俺も絶対やらねー」

あっちこっちでそんな声が聞こえてくる。

「俺やるよ」

ひとり。
名乗り出た。
廉だ。

「やだー永瀬くん、私手伝うよ～？」

「私が手伝う～！」

私「も」じゃなくて私「が」なんだ。