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「どー考えてもそれが原因っしょ」
そんな事ある？ってAは項垂れるけど残念ながら絶対原因はそれ。
「何か話したの？永瀬と岸さん」
「うん、私の怪我のこと」
あー、もう決まり。
それじゃあ永瀬は機嫌が悪いわけじゃないんだ。
永瀬はもうAの事を諦めようとしてる。
嫌いになろうとしてる。
10何年も一緒にいてずっと好きでいる気持ちに簡単に蓋をすることなんて出来ないのに。
Aを嫌いになれない自分に苛立ってるんだ。きっと。
2人はいつか付き合う。
そう予想してた永瀬は
付き合うなら知っていて欲しいことを
岸さんに話したんだ。
切ない。
ほとんどの人の初恋は実らない。
本当の事なんだ。
「永瀬すごいなぁ」
「今更気づいたの？廉は小さい頃からずっとすごいよ」
Aはいとも簡単にそう言った。
Aの思ってる「すごい」と私の思ってる「すごい」は違う。やっぱり、Aは永瀬のことをただの幼馴染だとしか思ってない。
よく漫画にある幼馴染との恋なんてAの頭にはない。少々どころかものすごく顔が整ってる永瀬が恋愛の対象外だなんてまったくもう。
「…愛莉ー？」
平野も平野で色々と泣ける。
未だに誰にも自分の想いを打ち明けてない。
「ねえ愛莉ー？」
「…あ、ごめんごめん」
いつだって物語のヒロインは、
鈍感だ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
皆さん、誰sideか分かりましたか？
愛莉sideでした。
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作者名：ski | 作成日時：2018年10月27日 15時
