ヒーローは、アナタ。2【K.Y】 (ページ18)

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「はあ…」

「ため息つかない！幸せが逃げてくよ！」

「でも…」

「でもじゃない！元気だしなって！」

「でも…」

「何であんなに永瀬は機嫌悪いの？」

「私が知りたい…」

昼休み。
お弁当を開けるよりも先にため息をついた私に愛莉は私がため息をついた理由の理由を聞いてくる。

そんなの、私が知りたい。

「喧嘩してるみたいだよあんたたち」

「だよねえ」

「なんか心当たりないの？絶対原因Aでしょ」

「決めつけないでよー…」

「これ約束通り1口あげるから落ち込むな！」

「ありがと～」

愛莉は約束通り新発売のパンを1口くれた。

「美味しい！」

「ほんとだ！めっちゃ美味しい！私これ後で食べよ、好きな物は後に残しときたいタイプ」

一旦袋を閉じてメロンパンを開ける愛莉。
その気持ち、わかる。

「なんか昨日の放課後永瀬と話した？」

「話してはないけど見かけた」

「見かけた！？どこで？」

「優太くんがバイトしてるカフェから出てきたとこ」

「はあ！？」

「そんな身い乗り出さなくても」

「いやだって！それで？」

優太くんが泣いてたこと、
廉が優太くんに何を話したのか、
全部愛莉に話した。

「それじゃん！100パーそれじゃん！気づけ！もっと早く話せ！」

愛莉、勢いがいい。