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「やっぱAじゃーん」
「あはは」
角を曲がったところでお姉ちゃんに会った。
あぶないあぶない。
「あれ？1人だっけ？」
「1人だよ？」
「男といたじゃん」
「道聞かれただけー」
うまく誤魔化せた、かな？
「てゆーかAなんでこんな時間にここに居るの？カフェより遠いじゃん」
「それは…」
「でもちょうど良かった！私、お母さんに遅くなるって言ってないから結構お母さんキレてると思うんだね」
「そうなの？私もそんな感じ…」
「でしょ！？一緒に帰って一緒に怒られよう！一緒にお茶してたって事にしよう！」
それ名案！
って思ったんだけど
思ったんだけど！
「お姉ちゃんお酒臭い…」
「だよねえ…噛むブレスケアでカバーできるかな…」
「リスクを…」
「伴う、よねえ…」
お姉ちゃんは取り出した噛むブレスケアをカバンの中にしまった。
「あれ？Aちゃん？」
こんな時間に誰だろう。
私の名前を呼ぶ人なんて。
優太くんの声じゃないし。
そう考えてると
もしかしてこのちょっとハスキーがかった声は…
平野だ。
「Aちゃん！こんな時間に会えるなんて！」
「こんな時間に何してるの平野は」
「ちょいコンビニ行っとっただけー。この時間プリン食べとうならへん？」
「わかる！めっちゃ分かるよ…ヒラノクン？」
割って入ってきたのはお姉ちゃん。
最後の名前のとこだけカタコト。
「そうです！平野です！」
平野はっきりと答える。
「お姉さんですか？」
「そう！よくわかったね〜」
お姉ちゃん。さすが面食い。
「あ、Aちゃんあれから廉見つけられた？」
「うーん、まあ」
見つけられたっちゃ見つけられたけど話してはないし見かけただけだから廉は私の存在に気づいてなかった。
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作者名：ski | 作成日時：2018年10月27日 15時
