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「え?廉が部活休んだ?」
「そう、なんか用事あるって。部活一応一旦最後なんやけど」
平野が頭を掻きながらそう答える。
不服そうな顔で。
…まさか。
まさか廉。
「ありがと!また明日ね!平野!」
「え、あ、おん?」
まさか。まさかのまさか。
さっきからまさかしか思ってない。
まさか本当に行ったりしてないよね?
行ってたらどうしよう…
いや、どうしようもない。
行ったという既成事実は変わんないし…
なにか余計なこと言ってないかな…
「あーいーりー…廉がマジで優太くんのカフェいきあがった多分」
「うっわー修羅場じゃん」
「修羅場?」
「なんでもないなんでもない」
「ねえ何か余計なこと言ってないかなー」
「そんな気になるならさっさと行きなよもう」
走って息切らして行ったら絶対引かれる!
なにがあったんだこいつなんで息切らしてんだって思われる!
それになにより廉と鉢合わせてもなんか嫌だし。
「明日から文化祭準備だよ放課後」
「なんで週のど真ん中から準備がはじまるのこの学校は。普通月曜日からでしょ、紛らわしーな」
私たちが帰る後ろで同じ学校のカップルが若干愚痴ってる。
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作者名:ski | 作成日時:2018年10月27日 15時