ヒーローは、アナタ。2【K.Y】 (ページ33)

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そう言えば後夜祭の待ち合わせの時間とか場所とか確認してなかったな、私らアホか。

廉を連れ戻した後そう思い出して優太くんにLINEしようとLINEを開くと『後夜祭になったらまた来ます、1回帰るね』と優太くんからLINEが来てた。

それがつい2分前に送られてきてたから今ならお見送り間に合うかなって思って急いで教室を出て階段をかけ下りる。

1階に着いて廊下に着くと優太くんの後ろ姿が見えた。

驚かしちゃおっかな、
そう思って走り出すと

「おい佐伯！廊下は走るな！今日はいっぱい人いるんだぞ？もしぶつかったらどうするんだ！」

学年主任がちょーうど曲がり角にいて怒られた。

ちょっと短めの説教が終わって
早歩きで昇降口に向かう。
もう優太くんの背中は見えない。

あれ、もう帰っちゃったかな。
学年主任め。

昇降口を出るとそこには。

「優太くん、」

私の声を聞いてか優太くんは薫ちゃんを自分から引き離した。

「違っ、これは」

「…どうして、」

「だから違くて、」

もう何も聞こえない。