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一目惚れだったといえばだったのかもしれない。
でも俺がこのカフェで働いてなかったら
Aちゃんに勉強を教えたりAちゃんと映画に行ったりなんてできなかった。
今日はAちゃんが来る日。
だからいつもより張り切って働いてる気が自分でもする。
新しいお客さんが入ってきた。
席に案内しようと振り向くと、どこかで見たことのある顔。
思い出した。
幼馴染くんだ。
びっくりして突っ立っていると幼馴染くんはこっちまで来た。
他の店員は不思議そうにこっちを見つめてる。
「俺、永瀬廉です」
「…どうも」
幼馴染…永瀬くんはドスッと席に腰をおろした。
なんだこの子…イケメンすぎだな
顔面が国宝だな！
「岸くん今日は上がっていいよ」
何かを察したのか店長はここまでやってきてそう耳打ちしてくれた。
そうだよなーこの子絶対俺に話しあるよなー
話に来たよなー
なんの話だろう…
永瀬くんの所に戻ると永瀬くんは頭を下げてもう一度挨拶してくれた。
「俺、何も頼まんでええですか？話に来ただけなんで。岸さんが外でええなら外で」
「ここでいいよ、外寒いし」
「ありがとうこざいます」
そう言うと永瀬くんはガサガサリュックを漁って
あるものを差し出した。
「これ」
永瀬くんが差し出したのは新聞だった。
「これ…」
その新聞には
Aちゃんが写っていた。
『期待の中学生エース、事故により陸上を断念』
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作者名：ski | 作成日時：2018年8月27日 20時
