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帰り道。
始業式だったから早帰り。
家が隣の廉とはよく一緒に帰る。
「明日から普通に授業始まるん？しんどいわー」
「いいじゃん明日体育あるじゃん」
「体育だけでええわ」
「そんなんだから赤点ばっか取るんだよ赤点メーカー」
「それもうええわ！」
これぞ逆ギレ。
逆ギレほど世の中理不尽な事はないと思う。
廉と話してたから周りの事は気にしてなかった。
後から誰が追い越そうとどんな車が来ようと自転車が来ようと
前からどんな人が来ようとどんな車が来ようとどんな自転車が来ようと
気に止めなかった。
「あれ？Aちゃん」
だから声をかけられるまで気づかなかった。
前から来た人の正体に。
「あ！岸さん！」
「名前、覚えててくれたんだ」
ちょっと照れ気味に笑った岸さん。
廉は戸惑ってる。
「え、誰？」
誰？じゃないでしょ。どちら様？でしょ。
「ナンパ止めてくれたカフェの店員さん！」
私が説明すると廉は「あ〜」と納得したみたい。
「岸さん、シフトってどんな感じです？」
「シフト？」
「…えと、うーんと…ちょっとお礼がしたいなー、みたいな」
勘違いされてないよね？
私ストーカーじゃないです、お礼がしたいだけです
「お礼なんて全然いいのに！悪いのはこっちだから…」
「良くないです！教えてください！」
「わ、分かった…ちょっと待って」
リュックからスケジュール帳を出して確認してくれた。
「直近のからいくとねえ…水曜日かな、それから木曜日も金曜日もいる」
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作者名：ski | 作成日時：2018年8月27日 20時
