"気"アレルギーを持っている私が、サッカーを死ぬ気で楽しむ話。【アレスの天秤】 (ページ1)

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発作の始まりページ1

私のひいおじいちゃんは、とても商売上手な人だったらしい。

50年前くらいに、物凄く強かった『イナズマイレブン』に目を付け、そこからサッカービジネスを行う会社を創設し、どんどん規模を大きくしていった。

あ、試合を操って、とかそういうことはしてないよ？
「もしそんなことをして顧客に八百長のことがバレたら、私達はこの業界から追放されてしまう」とか言って、公正な試合と、それに関することだけでビジネスを展開していったんだって。

それと同時に、ひいおじいちゃんは、

＿＿＿＿＿＿＿とても、倹約家だった。

倹約家って言ったら聞こえはいいけど、悪く言えばケチ。
ものっすごいケチ。
ちなみに公正な試合を徹底したのも、顧客が居なくなって儲けられなくなるかららしい。
フェアプレーの精神がないわけではないけど、それよりも自分が損する危機の方が重要だったっぽい。
うん、筋金入りのケチだね

それで、広告費のなかのモデルを雇うお金も削減するために、自分の息子にサッカーを始めさせたらしい。
あ、その息子っていうのが私のおじいちゃんね！

そこからどんどん家には自分の子供にサッカーを教える風習ができていった。

もちろん私も例に漏れず、サッカーを教えられた。
自分で言うのもあれだけど、始めたばっかりの頃から「この子は天才だ」って褒めそやされたんだよね。

けど。

想像もしなかったそれは、初めて必殺技を使ったときにやってきた。

私の、アレルギーが。