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「っ佐久間!!」
『えっ、?!』
こちらを振り向いた佐久間は俺を見て驚きの表情を浮かべた。
『うそ、…なんで…?』
「さくま、っ…」
いざ本人を前にすると、頭が真っ白になって声が詰まる。
好き、大好き。
ずっと会いたかった。
もし佐久間が俺のことを嫌いでも、それだけは伝えたかった。
深呼吸して俺が口を開いた時、それより先に佐久間が言った。
『会いたかったぁっ…!』
「え、…」
『ごめん、ごめんなさっ、…あべちゃんっ…!』
なんで、どうして
聞きたいことは山ほどあった
でも、泣きながら謝り続ける佐久間がどうしようもなく小さくて、離したら消えてしまいそうで、思わず自分の胸に閉じ込めていた。
少し落ち着いてから佐久間の話を聞いた。
真実を知って、安心したと同時に、佐久間を不安にさせてしまっていたことに気づけなかったことが悔しかった。
「佐久間を不安にさせた俺のせい…ごめん」
『ち、ちがうよ…俺が勝手にっ』
「ううん、俺の気持ちがちゃんと伝わってなかったからだよ。」
佐久間と向き合って、大きくてくりくりした瞳をまっすぐ見つめる。
この身長差、懐かしいな。
「佐久間。出会った時から、今もずっと、俺は佐久間が好きです。」
『あべちゃっ…』
「これからは、ずっと一緒にいてくれる?」
『〜っ!うんっ、ずっとっ…』
泣きながら頷いた佐久間が、ふと思い出したよう俺を見上げて言った。
『、あ!あのね、俺ダンサーになったよ!』
「え!まじで!?」
『うん!まだ全然有名じゃないけど…』
「すごいよ佐久間!ずっと夢だったもんね…」
『覚えててくれたの?』
「当たり前でしょ。この3年間俺が佐久間のこと忘れたことなんて1度もないよ。」
そう言うと、また泣き出してしまった佐久間を再びきつく抱き締めた。
今度こそ、一生幸せにしてあげる。
もう一度佐久間と巡り合わせてくれた神様に感謝して、3年越しの口付けを交わした。
end
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momo(プロフ) - ありがとございます。最高です! (2021年5月12日 19時) (レス) id: 2cdc36b657 (このIDを非表示/違反報告)
よみ(プロフ) - momoさん» momo様 コメントありがとうございます。嬉しい限りです(;_;)素晴らしい設定ですね…!ぜひ書かせていただきます!完成までしばらくお待ちくださいm(_ _)m (2021年5月7日 20時) (レス) id: 8c4bf891de (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 突然失礼します!お話とても好きで更新楽しみです!リクエストなんですが個人差のお話の二人の設定で、佐久間くんが嫉妬してあべくんを襲おうとするけど結局さくまくんが襲われるお話が見たいです。どうかご検討ください! (2021年5月7日 16時) (レス) id: 2cdc36b657 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よみ | 作成日時:2021年5月4日 0時