Angel【轟焦凍】 (ページ6)

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｢じゃあしっかり捕まってろよ。｣

紅白頭のヒーローさんはあたしをヒョイと持ち上げた。
そしてまさかのお姫様抱っこ…。

人生初の姫抱きがこんなイケメンのヒーローさんって…。
考えるだけで顔が熱くなる。

｢あ、あのっ、重くないですか?｣

｢むしろ軽すぎる。ちゃんと食べてんのか。｣

｢食べてますよ!!お肉とか!!｣

｢俺も肉は好きだ。｣

安心させようとしてくれているのか、たくさん話しかけてくれて、その優しさに胸がきゅっとなった。

救急車まで運んで、あたしの身体をそっと下ろす。

｢お大事にな。｣

｢助けていただいてありがとうございました。｣

深々とお辞儀をすると、彼はあたしの頭をわしゃわしゃと撫でた。

初めて会ったけれど、彼を見るととても安心する。

｢また会えますか…?｣

｢なにかあったらいつでも駆けつける。｣

彼は優しく笑って、
あたしの前から立ち去った。

彼がいなくなった方をじっと見つめ、

"また会いたい" と

そう思った。

｢名前聞くの、忘れたな…。｣

～～～

｢なぁ、緑谷。｣

轟くんがぼーっとした顔でこっちを向いた。

｢アイドルっていい匂いだな。｣

｢…え。｣

｢それにめちゃくちゃ可愛い。｣

｢…え、え。｣

轟くんの様子がおかしい(`･ω･；)

＊