月曜日21時のヒロインⅡ【R.S】 (ページ14)

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着々と撮影は進み、
季節も夏に近づいてきている。

来週はドラマの初回放送が行われる。

局がかなり力を入れているドラマと言う事もり、
撮影の合間にも雑誌のインタビューや番宣等で
正直かなり心も、体もクタクタだった。

本音を言うと、グッスリ寝たい…

だんだんと近づいてくる夏が、
私の体力を奪っていく。

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ある日の撮影。

藤原さんと2人の場面。

椅子から立ち上がり、
歩き出した瞬間、
視界がぐにゃりと歪む。

立っていられなくなり、
その場に座り込んでしまった。

「Aちゃんっ…！！！！！」

「A！！！！！！」

最後に聞こえたのは、
私の名前を叫ぶ藤原さんと、
マネージャーの工藤さんの声で。

私は、意識を手放した。

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目を覚ますと、スタジオの医務室にいた。

「A…！！！」

工藤さんが駆け寄ってくる。

「ごめんね、A…。
私がいながら気付くことが出来なくて。」

何度も、ごめんねと私に向かって
謝る工藤さん。

「大丈夫。工藤さんは悪くないから。
私も体調管理が出来てなくてごめんなさい。」

正直、少し体調が悪いのは気付いてた。
乗り切れるって、思ってた。

「疲労だって。無理、させすぎちゃったね。」

「ううん！大丈夫だから！本当に。
無理してないから！」

出来ない子って思われたくなくて、
仕事が他の子にいくのが嫌で。

私の居場所は、できることは、
この仕事しかないから。