【REBORN!】だいすきお兄ちゃん【３】 (ページ26)

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《スクアーロside》

「…チッ…今だけは大人しく寝かせておいてやる…。
…とでも言うと思ったかぁ！？
ゔお”ぉ”おい！！！A起きやがれぇ！！！！」

俺の怒号が部屋に響き渡れば、寝ていたAはビクッと体を跳ねさせていた。
何事かと慌てふためくA。
寝起きながらにも俺の怒気と共に殺気が部屋に充満しているのに気づけば、緊急事態ではと警戒していた。

「安心しろ、あのカスが勝手に騒いでいるだけだ」
「あ、そうなんですね…？」
「ゔおぉいXANXUS！何またAと寝ようとしてんだぁ！こっち来やがれぇ！」

何でもないとか言いながらどさくさに紛れてしっかりとその腕はAを離さず、さも当然のように寝ようとするもんだから俺の怒りはまた部屋を震わせる。
そもそも何でもないわけねぇだろうが。俺的には充分問題発生事案だと言うのに何を言ってやがるクソボスが。
俺の後ろでは相変わらずベルがこの現場を楽しんでてうざってぇから部屋から追い出したと言うのに、気づけばまた戻って来ていた。

「ぼ、ボス…お兄ちゃんが怒ってるから…」
「ほっとけ」

既に沸点には達していると言うのに、その言葉は俺の怒りに追い打ちをかける。
雰囲気でやばいと悟ったのか、目の前のAはオロオロと慌てだし、ベルに限っては俺の動きを静止しようとしていた。
そんなことに気を止めることなく、今はXANXUSとAを引き剥がすことだけを考え二人の肩に手を掛ける。
当然XANXUSがそれを許すわけもなく、当たり前に俺の手を振り払っていたが関係ねぇ。

「こっちに来いって、言ってんだろうがぁ！」
「ひゃ…ッ！」

XANXUSの制止を無視してAを抱き寄せれば、すっぽりと俺の腕の中に収まるA。
どうも俺を揶揄っていたのか、この場を楽しんでいただけなのか、XANXUSは思ったよりもあっさりとAを手放した。
しかしまたXANXUSの元に行かれちゃ面倒だ。
すぐさまこの場を後にしようとAの腕を引いて部屋から出ようとすれば、後ろから聞こえるXANXUSの声に俺はまた怒声をぶちまけた。