【REBORN!】だいすきお兄ちゃん (ページ28)

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《２４》ページ28

今夜の雨戦は校舎の一角を使い観戦組は校舎外で待機のようだ。
みんなからはホテルで待機するように言われていたけれど、起床後からずっとざわつく胸の内が気になってしまい、とてもじゃないけれどホテルでのんびりなんてしている気分じゃなかった。
兄はすぐに終わらせてくると言って私の元を離れていったが、その言葉通りに行かない現状に見ている私は落ち着かない。

昔、時雨蒼燕流の継承者を倒し吸収したと言っていた兄。
故に、山本武の剣技などお遊戯会にしか見えないのだろう。
全てを見切っている上で弄んでいることは顔を見ればわかる。
でもいくら言葉で大丈夫だ問題ないと言われても、不安は拭いきれないでいた。

「落ち着けって。ほら、スクアーロも終わらせる気満々みてーだし」
「剣帝を倒した奥義が見られるんだ。Aも楽しむといいよ」
「…そうだよね。1人でそわそわしてごめんなさい」

ベルとマーモンは終盤が近づくにつれ落ち着きのなくなる私の背中を軽く叩いて宥めてくれた。
レヴィはそんな私を鼻で笑い、ボスは映し出されるスクリーンから目を離さない。

兄とは再会してから沢山の約束をしてきた。
この戦いが終わったらまた私に稽をつけること、幹部候補として今以上の学と術を教わること。
散々煽られた仕返しに、ボスへはリングを持ち帰り誇らしげに語ってやろうとも言っていた。
全ての争奪戦を終えてボスが10代目となった暁には私が髪を切ることになっている。
また出かけよう、沢山美味しいものを食べに行こうと。
長く休みが取れた時は、2人で家族の元へ帰る約束だってしていた。

それなのに、どうして。

約束は絶対に守るって言っていたのに。

どうしてそんなところで寝ているの。

ねぇ、答えてよ。お兄ちゃん。

早くただいまっていって、笑って見せてよ。