【REBORN!】だいすきお兄ちゃん (ページ22)

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《１８》ページ22

今回はヴァリアー専用の飛行機で日本へと向かう。
まだ空港を見て回れるかなと思っていたが、暗殺部隊が白昼堂々と人混みの中を散策などできるわけがないしとひとり納得。
少し残念な気持ちを持ちつつも乗り込んだ機内は、本当に飛行機かと思えるほどにおしゃれな雰囲気だった。

道中は歳も同じなことから何かと話が合うベルと一緒にお菓子を食べながら会話を楽しむ。
夢中でお菓子を食べていたら食べ過ぎだと兄に怒られたり、ボスに命を受けてお酒を運んだりして過ごしていた。
ベルは私を気に入ったとかで”さん付け敬語禁止“を言い渡せば、途端みんなも禁止を出してきて1人パニックになったり、
困り兄を見ると、楽しそうに命令だからと言われてしまえば従うしかなく、正直部下が上司に敬語を使わないなんて…と不満ではあった。

そんな和やかな雰囲気で空の旅は過ごしたものの、日本へ着いた途端に空気も変わる。
これから沢田綱吉らに接触し、ハーフボンゴレリングを奪還した後に始末までが今回のミッションだ。
幹部は皆妖しげな雰囲気だが、随分久しぶりの裏の世界の仕事のため私1人が緊張。
そんな私を見かねてか、兄が声をかけてくれた。

「Aは俺達と一緒にボスさんと行動だぁ。基本ホテルで待機だから心配するんじゃねぇ」

落ち着かせようと、2度3度背中を撫でてくれる兄。
そうそうと言って会話に入ってくるベルとルッスーリア。
相変わらずツンとした態度をしながらも私の様子を伺うような目で見てくるボスもいて、みんなの優しさに笑みがこぼれた。
ありがとうとお礼を告げ、2班に分かれた私達はそれぞれの目的の場所へ向かう。
私たちは言われた通り、ホテルへ。レヴィとマーモンはリング奪還へ向けて。

「あれ、マーモンじゃん。もう終わり？」
「念写で雷のリングが見つかってね。霧はどうにもうまくいかないから戻ってきたよ」
ホテルへ着いですぐ、マーモンが合流したことで待機の予定も変更となる。
念写で雷のリングが見つかったと言うことで、雨や嵐などもマーモンに頼み念写をすれば近くにそれぞれのリングが揃っていることがわかった。

各々が隊服へと着替え集まれば、先を急ぐ。
私は先ほどの緊張など忘れ、どこか楽しみにしているのを感じながら。

因みに念写代は、ボスが「カス鮫にでも払わせろ」とか言って兄が全額負担することとなった。
いくらだったのか聞けば、言葉を失うほどに。