カカオ50% 【r.y】 (ページ5)

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ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

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ﾋﾟﾎﾟﾋﾟﾎﾟﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

『あぁあ、今出ます！！』

家のインターホンが鳴り響く

誰だよ、こんな時間に
時計の長針は11の文字を指していた

『え、どうしたの！？』

「亮ちゃんと、話したい事があって」

ドアを開ければ、いつもより真面目な顔をしたAが立っていた

『と、取り敢えず中に入ろう』

玄関に上がると、彼女の鼻と耳が赤いことに気付いた

『寒かったんでしょ？ちゃんと、あったまって、ってどうしたの！？』

急にハグをしてきた彼女

「亮ちゃん、最近携帯ばっか見てるじゃん。寂しいなって」

『えぇ！？そんなに見てたっけ俺』

「ずぅーっと見てた」

心当たりが一つ。

最近、彼女の写真を携帯のロック画面にした。

閉じれば電源つけて、を繰り返しして見てた。

『あぁ、ほんっとごめん。いやあの、ロック画面に集中しちゃって』

「ロック画面？」

『そう、これ』

携帯を見せれば驚いた顔をするA

「目の前にいるじゃん！！」

『この写真本当に可愛いんだもん、でもやっぱ写真よりもこっちの方が可愛い』

ぎゅーっと、苦しくならない程度に抱きしめる

「なんか、照れるね」

『そういえば、一人できたの？』

「うん、迷わなかったよ」

こんな時間に女の子一人で外歩くなんて

『今日はもう泊まっていきな』

「いーの！？」

このまま帰すのも可愛そうだ。

すぐに笑顔になる彼女はどんだけ素直な子なのだろうか。

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