女の魅力 1 (ルパン三世) ページ1
鈴「不二子さん？あの、この格好はさすがに…」
不二子「あら？とっても似合ってるわよ！これでルパンもイチコロね」
鈴「いっ…イチコロ、かな？」
戸惑っている私を見て、不二子さんはフフフっと満足気に笑った。
私は今不二子さんに、大人な赤のフレアワンピースを着せられている。
いつも動きやすいラフな格好をしている私には、なんとも慣れずにそわそわしてしまう。
『でも、これで少しは大人っぽく見えるかな…』
ことの発端を遡ること2週間程前。
食材やら酒やらを買いにルパンと街に出かけていた時のこと。密かに想っている彼との買い物は、内心穏やかでは無く、どうしても胸の音ががうるさかった。
鈴「よし！あとは、…お酒かな。ごめんね、荷物持ってくれて。重たいでしょ？もう1つ持つよ」
ルパン「なぁに、これくらいどうってことねぇよ！
こういうのは男に任せとけ、な？」
顔を向けてウインクするルパンに胸が飛びはねたが、顔に出さないようにした。
鈴「そう？ありがとルパン。」
ルパン「いいってことよぉ〜！」
店に入り、たくさんの種類の酒が並ぶ棚を眺めていた。どれも美味しそう、と思っていたら。
店の店員に話しかけられた。
私には人生最大の悩みがある。それは、
店員「お客さん、悪いけど歳聞かせてもらってもいい？未成年に酒買われちゃいけんからね」
鈴「…………22ですけど」
顔が幼いせいか、身長がそこまで高くないせいか、
色気がないせいか、どうしても未成年に見られてしまうのだ。
しまいにはルパンや次元と隣を歩くと「娘さんと買い物ですか？」なんて言われることもざらじゃない。
店を出た後、不貞腐れる私をルパンは腹を抱えて笑っていた。そんなに笑われたらさすがに傷つく…。
それを感じ取ったのか、ルパンはフォローに入ってきた。
ルパン「鈴、そんなに気にすんなって！俺は鈴みてぇに小さくて小動物みたいなとこも大好きだぜ」
鈴「…ふふっもういいよ、慣れちゃったし！」
ルパンに笑顔を作ってみせた。こんな事が起こった時、いつもそうやって言ってくれる。でもそれってさ…
『それってつまり、子どもってことでしょ…？』
『不二子さんみたいに美人じゃないし、あんなダイナマイトボディして無いし、色気だってないし…』
『どうしたら大人の女性として見てくれるのかな…』
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作者名：lyric | 作成日時：2021年3月15日 1時
