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37話 ページ38
〜加州清光side〜
ゆっくり雪の髪を梳かしながらちらりと安定と鶴丸さんの方を見ると何やら話し込んでいる。
雪「清光のつめ、紅くてキレー！」
後で安定に教えてもらおーっと思いながら雪に目線を戻す。
清「これ？爪紅っていうんだよ。これに目をつけるなんて雪も流石だね。」
雪「ほんとー！？」
清「こら、頭動かさない。」
雪「はぁい。」
楽しそうに身体を揺らすが、足は全く動かない。
直ったら一緒に外にも行きたいな。
万屋なんかに一緒に…。
梳かして更にさらさらになった雪の髪に指を通す。
清「綺麗になったよー。」
雪「わー、すごーい！」
長く伸びて地面の方へ流れて行っている自分の髪を撫でて笑う。
雪「ありがとう！」
清「いーえ。まだ終わってないから待っててね。」
雪「？？？」
髪を全部持つと彼女の耳の近くで一つに括る。
清「どう？」
雪「わぁ、可愛い！！すごい！！」
鏡越しに笑う。
雪の白い髪にゴムに着いたピンク色の桜の飾りが引き立った。
清「それは雪にプレゼント。」
雪「ありがと！」
清「この髪邪魔じゃないの？」
気になっていた右目を隠すほどに伸びている髪に手を伸ばした。
雪「そっちの髪はだめ！！！！！！」
清「……！！」
突然の雪の大声と、パチンと振り払われた手に驚く。
雪「あ…ご…ごめんなさい…。｣
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作者名：綺衣 | 作成日時：2017年6月27日 21時
