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それからは、神山くんのことを避けてしまう日々。
廊下ですれ違いそうになったらなるべく下を向いて顔を見ないようにした。
見てしまえば、胸が苦しくなって泣いてしまうから。
大毅「ええの?好きなんやろ?神山のこと」
放課後の教室で、シゲと二人、話をしていた。
「そうやけど、私が諦めなあかんの」
大毅「好きな人がもし自分やったら、とか考えへんの?」
「自意識過剰すぎるし、自分じゃなかったときつらいやん」
そう言うと、「はぁ、」 とため息をつき、頭を搔くシゲ。
彼は、「どうしたらええんかなー」 と首をひねった。
「どうもこうも、私が諦めたからええの」
大毅「いや、どう見たって諦めきれてへんやん」
「...そうやけど」
大毅「諦めんのは、告白してからにし」
そう言われても、告白する勇気が出ない。
大毅「まぁ、振られても俺がおるから!慰めたる!」
「さすが、みんなのアイドル」
大毅「あ、それ覚えてたん?」
そう言って笑うシゲ。
その時、スッと教室を横切った赤髪。
あぁ、初めて神山くんを見た時もこんな感じだったな、なんて。
そんなことを思っていると目が合って。
神山くん
そう声をかけようとしても喉につかえて出てこなくて。
私の言葉を待つ前に、彼はふいっと目を背けた。
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みなみ(プロフ) - 面白かったです。 (2018年4月12日 22時) (レス) id: 147e50fb2b (このIDを非表示/違反報告)
aoringo(プロフ) - 完結おめでとうございます!とっても面白かったです♪これからも応援しています! (2018年4月11日 23時) (レス) id: 2fc81bdf76 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続き、楽しみにしています。 (2018年3月24日 19時) (レス) id: 0d77c7db4d (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続き、楽しみにしています。 (2018年3月20日 20時) (レス) id: c8a682c983 (このIDを非表示/違反報告)
MAIKA(プロフ) - この小説とっても面白いです!神山くんほんと最高ですよ!頑張って下さいね!応援してます! (2018年3月14日 16時) (レス) id: dcb8dac435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴぃたん | 作成日時:2018年3月13日 21時