" Tobio＿morning ページ1
『ん…』
目を覚ますと、辺りはまだ薄暗くて
その代わり、ベッド脇のサイドランプは点灯している。
『…飛雄?』
いるはずの彼の名前を呼べば、それとほぼ同時に扉がガチャリと開いた。
「Aさん。はざっす」
昨日の夜を思い出すと、今でも顔が熱くなる。
そんな私に反して飛雄は飄々としてて、ベッドまで歩いてくると、そのままシーツへ腰を下ろした。
『いま何時…?』
「4時30分です。まだ寝てていいっすよ」
『飛雄は?』
「俺は走りに行ってきます」
“ いいっすか。大事にするんで ”
それが合図だった。
私にとっても彼にとっても初めてで、そのはずなのになぜか飛雄は上手くて
『…経験ある?』って聞くと「…?ない、って言いませんでしたっけ」と当たり前みたいに返されたのを覚えてる。
「…体、だるいっすか」
『え?』
「ボーッとしてるんで。…すんません、無理させました」
『あ、ううん…! 違うの、大丈夫』
(…飛雄ってほんとにすごいよなぁ…色々と)
高校からの付き合いである彼は今、選手として活躍している。
そんな人の隣にいるのが夢みたいで。
『…飛雄って大人だよね。私よりも全然』
不意に、そんな言葉が口から漏れた。
飛雄は私より二つも年下だけど、その姿勢は二つどころか、もっと上に感じる。
「いえ、俺はまだまだです」
『そうなの？…飛雄はそういうとこ偉いよね』
「…そういうとこ？」
『自分はここまでだって線ひかないところ』
ベッドに腰掛けていた飛雄の頭を撫でれば、飛雄は気持ちよさそうに目を細めた。
「そういう性です」
あと、と付け足し、私にゆっくりと顔を近づけてくる。
「中学高校の時 Aさんも含めた先輩方や周りの人に
必要なこと教わったんで」
その言葉とおでこに触れた唇が、苦しいほどあたたかくて
私は思わず、飛雄の首裏に腕を回した。
『…走るの、今じゃなきゃダメ？』
「普段はこの時間なんすけど」
『…もうちょっといっしょにいよ』
「……この状況で殺し文句はずるいです」
そう言いながらも倒れ込んでくる彼が可愛くて、思わずふふっと笑ってしまう。
「…笑わないでください」
『ふふ…ごめん、可愛いなぁと思って』
「…大人だよねとか言った相手にそれはねーだろ…」
『…今の素でしょ』
「……はい、素です。スンマセン」
『素直だね…』
(ていうか、私こんなに幸せでいいのかな)
自分にそう聞いてみるけど
この幸せを手放す気には、到底ならなくて
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みーこ(プロフ) - 何回読み返してもキュンです！！！ (4月6日 12時) (
レス) id: c244322177 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - やっぱリエーフ最高すぎてぇぇえええ！！！ (2019年12月17日 22時) (レス) id: 11b994394c (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン♪@アップルパイも捨てがたい(プロフ) - きゃー！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！赤葦さん！！！ (2019年10月25日 22時) (レス) id: 4e49721770 (このIDを非表示/違反報告)
ぷらむ(プロフ) - めちゃめちゃ好きです.....もしよろしければ北信介さんお願いできますでしょうか.....よろしくお願いします！応援しています！ (2019年10月20日 18時) (レス) id: 3c9e77bd00 (このIDを非表示/違反報告)
おしるこぉ - ｱｯ好き…文才がカンストしとる……最高です、更新頑張ってください！！あとリエーフが読めなかった← (2019年10月8日 16時) (レス) id: 3d9d1f1805 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：は お
| 作成日時：2019年8月26日 0時
