ハイ・ライフ - 及川徹／黒尾鉄朗 ページ18
どういうわけか、サークルの先輩である黒尾先輩と、合宿で出会った及川先輩と宅飲みをすることになった。
意外な面子だったからちょっと楽しみだな、なんて思ってたのに……
「あのさークロくん。いい加減Aから離れてくんない？」
「ハァ〜〜？？そっちこそその絡めてる指解いてくださーい」
(…どういう状況なの)
かれこれ10分くらいこの状況。
右隣の黒尾先輩が私に身体を預けて、
左隣の及川先輩が私の指に自分の指を絡ませてきている。
(……ここまであからさまなアピールだとやりづらいよ)
「あの、とりあえず二人とも離れて……、」
「離れないよ」
「…酔ってますよね？」
「こんくらいで酔うわけないだろ」
黒尾先輩が指差したテーブルには、飲みかけのハイライフと、市販の赤ワインの瓶が空になった状態で置かれている。
「そこは同意。だってここで潰れちゃったらできることもできなくなるしね」
「っ……！！？」
及川先輩の柔らかい声が耳元に響き、思わず肩を揺らす。
「…で、できることって…？なんですか？」
「なぁに、言わないとわかんない？」
さらに追い討ちをかけるように、黒尾先輩の手が首筋に滑る。
(……嘘、絶対ふたりとも酔ってるよ…！)
「…つって。俺は勢いで無責任なことはしないんで、やるなら及川クン一人でどうぞ。そんでさっさと嫌われろ」
「は？なに紳士アピールしてんだよ、俺だってしねーよそんなこと。てゆーかクロくんが嫌われろよな」
…と、二人が火花を散らしながら口喧嘩を始める。
それと同時に、二人の身体が私から離れて＿＿＿
(…いまだ！)
私は隙をついて、二人から距離を置き、近くにあった1人掛けの椅子に座る。
「あ、ちょっと！Aなにその安全領域」
「お二人が変なことするからじゃないですか！」
「変なことって…まだやる前だろうが」
「…！？」
(…どういうこと？)
黒尾先輩の意味深な言葉に、思わず背中を冷たい汗が流れた。
「…なにもしませんよね？」
「心外だなー。そこまで悪い男じゃないって」
「そーそ。……まぁ、
Aがいいって言うなら、別ですけど」
二人の瞳にとらわれたように、そこから動けなくなる。
「…あいにく俺たち、どっちがお前にふさわしいか決めんのに、 ソレ以外の方法が思い浮かんでないんだよね」
二人の声、視線が、徐々に甘いものに変わっていく。
「どうしようか」
ああ、まずいな。
ハイ・ライフ
カクテル言葉【私はあなたにふさわしい】
ウィスキー・フロート - 松川一静／花巻貴大→←セプテンバー・モーン - 五色工
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李玖(プロフ) - カクテル言葉なんてあるんですね、初耳でした！やっぱ二口しか勝たん！！！ (2021年4月26日 21時) (
レス) id: 2cebe15e55 (このIDを非表示/違反報告)
凛々 - カクテル言葉ってカックイーですね！ 私は西谷さんも良いけどツッキーが一番好きです。(リエーフとかも見てみたい)長文すみません。面白かったです！頑張ってください！ (2019年8月21日 21時) (レス) id: df09ac0ca3 (このIDを非表示/違反報告)
闇黒星(プロフ) - ○○言葉みたいなのを知ってる人ってなんかあこがれますね！面白いです！これからも頑張ってください！ (2019年8月11日 19時) (レス) id: be843ec937 (このIDを非表示/違反報告)
は お(プロフ) - 引きこもり桜花さん» ありがとうございます!面白いという感想がほんとうにうれしいです。激励のお言葉も頂きまして本当に感謝です! (2019年8月10日 0時) (レス) id: 80e348f75a (このIDを非表示/違反報告)
は お(プロフ) - アンズさん» そう言っていただけて嬉しいです泣 新しいやつも終わるときに惜しまれるようなクオリティを目指して頑張りますので、もしよろしければ今後も応援していただけるとうれしいです、、! (2019年8月10日 0時) (レス) id: 80e348f75a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：は お
| 作成日時：2019年7月25日 10時
