へろーまいえんじぇる【2j3j】

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「焦った…………」


「こっちの方が焦ったわ

まず扉は慎重に開けろ

お前力込めるとこんなにドア粉砕させられるのか」


木製のめり込んだ扉をコンコンと叩きながら言う


「悪ぃ……」


「何があったかは気になるし、お前たちが銃や刀を持っていることもすごく気になるが

お前らから話すまで私は何も聞かないことにする

だからいつかちゃんと話せよ」


「……ありがと」


「よろしい」


「あ、ありがとうございました

えっと…」


ベットの上で黒い猫の頭を撫でながらこちらを見るカナエ


「あぁ、私はAだよ

初めましてカナエ

サーシャから話は聞いてるよ」


「初めまして、僕もいつもサーシャから聞いてます」


仮面を被ったかのような貼り付けた笑み

人間は恐ろしいな〜…最初の剣持少年そっくりだ


「その猫は怪我してないか？」


「あ、ロトは大丈夫です」


「ロトというのか〜！可愛い顔だねぇ」


「って、おいA！！

お前クマってなんだよもっと焦っただろ！」


私がロトを撫でていると、サーシャは襟元を引っ張って私を揺らす


「んん〜？

あぁ、もう怪我を治したからどこかへ出かけているはずだがな

少し前までクマを家で保護してたからね

野生に返したつもりなんだけど、あんまりにもここが気に入ったみたいで離れなくて」


「おまっ…怪我してるからってなんでもホイホイ突っ込むなよ…」


「放っておけない太刀でね

で、カナエは教会に住んでるんだろう？

どんな人がいるんだ？」


「優しい人ばかりですよ

ほら、Aさんみたいに」


「(教会のやつが優しいなんて思ってもねぇくせに…)」


「アハハ〜…」


お世辞が上手い、すごく上手いなこの子

人生何回目？ってくらい上手い


「サーシャのどんなところが好きなんだ？」


「っは！？

余計なこと聞いてんじゃねぇ……！！」


今度は頭を鷲掴みされて揺らされる


「サーシャ手がでかくなったな〜」


「喋んなマジでェ！！」


「意外と優しいところかな〜」


「おい叶！！」


家の中には3人の笑い声が響き、動物達はそれを眺めていた




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