へろーまいえんじぇる【2j3j】

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「は？ちょ、まっ

はぁぁ！？！？」


またも少年を俵担ぎにし、猛スピードで茶髪の青年の元へ向かう


「ねえ君！」


「…？

ん！？」


コンクリートに足を滑らせて減速するが、あまりに勢いがつきすぎて青年に思いっきりダイブ


「何してんだよクソ吸血鬼…！！」


「んっはは！すまんすまん

君はこの子の友達？」


「とーやさんじゃないっすか！！

それに、アンタは…」


「私はヴァンパイアだよ

剣持少年に気に入られたヴァンパイア」


「事実ではありますがとっとと下ろしてくれませんか

あいにく友人にケツ晒すことを許すほど寛大な心は無い」


おっとすまない

そう言って剣持少年を降ろして茶髪？金髪？の青年と向き合う


「初めまして君

私はヴァンパイアのA

以後お見知り置きを」


「俺は伏見ガクッス！！

サクッとガクって呼んでください！」


「あぁ分かったよガク

ま、剣持少年も送り届けた事だし

私は家に帰るとするよ


しっかり匂い落とすんだぞー」


後ろから騒ぐ剣持少年の声は聞こえるが無視をする

大きな羽を羽ばたかせて家に帰り、そのまま剣持少年のくれた鶏肉の血を啜る


……うん、まずい

これなら魔界の人間の食べ物を食べた方がよっぽどいい


人間の作る料理はすごく美味しい

だから人間になりたいと願ったこともあるが

このまま人間になれば私は既に90程の年齢になっているためシワシワのおばあちゃんだ

それは、ちょっと嫌だ


だから、私は魔界の人間として同じく吸血鬼の友に会うことを楽しみに生きてきたが……


「面白い人間もいるものだな」


今にも掴めそうなほど近くに浮く満月を見つめ

夜風に吹かれながら先程の出来事を思い返す


「明日も楽しみだ」




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