怪異症候群～another story～【小暮視点】part2 (ページ4)

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episode2 テケテケ4 ページ4

「ほんとに大丈夫なんですか･･･？」

「いや･･･まだ少し頭が痛いです･･･はやく帰ってゆっくり休みたいですよ」

「そこは嘘でも大丈夫ですとかいう所なのですが･･･まあ、でも先程よりは顔色も良さそうですし問題はなさそうですね」

美梨の家の玄関でそんな会話をしていた。

あの告白からしばらく時間も空いたことで俺も少し余裕が生まれたらしい

徐々にいつもの調子を取り戻し始めていた

「･･････気をつけてくださいね」

美梨が心配そうに俺にいう

「えぇ･･･なんとかなるでしょ。そんな心配することじゃないですよ･･･」

俺は間を開けながらそう言った

正直に話すとほんとに心境はこんな感じだった。

先ほどの精神不安定状態の後遺症なのだろうか今の俺はビックリするほど楽観的な思考だった

最悪、死んでもかまわない

「それでは、そろそろ失礼します。ありがとうございました」

中川さんがそう仕切り直しお辞儀をする

俺もそれに合わせ軽く会釈する

そしてまだ力が上手く入らない足を動かしながら家を出た。

「そういえば」

中川さんが思い付いたように言った

「なんですか？」

「あなたが口裂け女との対峙中に落としたお守りなのですが」

そこで初めてお守りの存在を思い出す

「一応あなたのポケットに入れておいたのですが･･･美梨さんに返した方がよろしかったですか？」

中川さんの言葉を聞き俺はポケットに手を入れお守りの存在を確認する

「いえ、このお守りについても調べたいことがあったので」

なぜお守りがあるとコトリバコの効力が発揮されなかったのか･･･

お守りと呪術の関係は･･･

こいつには調べたいことがたくさんある

「なるほど･･･」

中川さんはそういうと深く追求はしなかった。

･･･中川さんは俺がお守りを『落とした』と思っていたのか･･･

ということはコトリバコの効力が最初は発揮されてなかったことに気づいてなかった？

「美梨さん」

「はい？」

中川さんが一転を見つめながら再び口を開いた

「美梨さんの御家族はどうしたんでしょう」

「え？普通に家にいたんでは？」

「いえ･･･家に居たのだったらあなたの看病を手伝うはずですよ。あの家には美梨さん以外いませんでした。部屋の明かりも美梨さんの部屋しか着いていませんでしたし」

「そしたら共働きとかで親が帰ってなかったり？」

「あなたを家へ入れることに抵抗がなかった。･･･普通は親や家のことを気にしますよね？」